「#スポーツを止めるな」がローレウス賞にノミネート 学生アスリートをSNSで支援 コロナ禍で失ったアピールの場を提供

2021年4月26日 06時00分
 新型コロナウイルスの影響で進学や就職先へのアピール機会を失った高校、大学生アスリートを応援する活動「#スポーツを止めるな」に取り組む団体が、国際表彰「ローレウス・スポーツ賞」にノミネートされた。30日まで行われるオンラインの一般投票で受賞者が決まり、5月6日に発表される。受賞となれば国内団体としては初の快挙だ。(岩本旭人)

◆動画投稿を機にBリーグへ

 「諦めなくて本当に良かった」。プロバスケットボールBリーグへの夢をかなえた明星大(東京都日野市)の福田晃平選手(4年)が、すがすがしい表情で語る。

「#スポーツを止めるな」を通じてBリーグ挑戦の夢をつかんだ福田晃平選手(右)=東京八王子ビートレインズ提供


 部活動が休止となる中、昨年6月、自らのプレー動画を「#スポーツを止めるな」に投稿した。すると関係者の目に留まり、在学中ながら同リーグ3部所属の東京八王子ビートレインズへ、特別指定選手としての入団が決定。契約は3月末で終了したが、「プロの世界を垣間見られた。卒業後もBリーグでプレーしたい熱意が上がった」。
 「#スポーツを止めるな」は昨春、コロナ禍で苦境に立たされた高校ラガーマンを支援しようと、ラグビー元日本代表の野沢武史さんや広瀬俊朗さんらによって始まった。自身のプレーや強みを動画にまとめ、「#ラグビーを止めるな」を添えてツイッターなど会員制交流サイト(SNS)に投稿することで、大学や社会人チームへと自身を売り込んだ。昨年7月からは、一般社団法人「スポーツを止めるな」として活動を本格化させた。

◆野球やバレーにも波及

 活動は野球、バレーボール、アーチェリーなど他競技にも波及。SNSを使った新たな進学・就職のあり方を学生アスリートに提示したことが評価され、ローレウス賞にノミネートされた。法人理事を務める野沢さんは「活動の認知度が高まればありがたい。つらい時だからこそ、自分自身でチャンスをつかんでほしい」と期待する。

福田選手がツイッターに投稿した動画

 新型コロナは変異株で感染者が再拡大し、東京など4都府県に緊急事態宣言が出された。都立の学校では部活動の中止も検討されている。苦難の続く学生アスリートに向けて、発起人の1人の広瀬さんは「自己プロデュースやメディアリテラシーを学びながら、自分を見つめる機会と捉えてほしい。ノミネートは頑張った学生アスリートたちの結果。受賞となればうれしい限り」と話している。
 一般投票はhttps://www.laureus.com/ja/sporting-momentsから。

ローレウス・スポーツ賞 「スポーツ界のアカデミー賞」として2000年から表彰を開始。年間最優秀男子選手、女子選手、チームなどを部門別に毎年表彰する。日本では19年にテニスの大坂なおみ選手(日清食品)が年間最優秀成長選手賞を受賞。今年は「#スポーツを止めるな」が、新たな手法でアスリートの団結力やスポーツ界へのインパクトをもたらしたことをたたえる「スポーティング・モーメント賞」にノミネート。年間最優秀女子選手賞には大坂選手が、同復帰選手賞はバドミントン男子の桃田賢斗選手(NTT東日本)が候補になっている。


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