<かながわ未来人>地域情報サイト「GREEN SMILE」代表 ・荒井一樹(あらい・かずき)さん(37)

2021年4月26日 07時11分
 季節のイベント、人気の飲食店、おすすめの外出スポット−。地域情報サイト「GREEN SMILE」(ぐりすま)には、横浜市緑区の情報があふれている。
 生まれも育ちも緑区で、実家は「商店街にある町の電気屋さん」。都内のウェブ制作会社に勤務する傍ら、家業も手伝っていた。店は客足を伸ばすため、地元のイベントにも積極的に出店し、オリジナルの照明器具などを販売していた。
 手伝いを通して「魅力的な店や人々がたくさんいる」と知った。だが、緑区の情報を知る手段が少なく、良さが十分伝わっていないとも感じた。
 「自分のキャリアを生かして、地元に貢献したい」と二〇一九年十月にサイトを立ち上げた。掲載情報を集めるため、区内のイベント会場に連絡を取って開催状況を聞いて回った。自転車で地域を駆け巡り、新しい店を見つけると取材交渉をした。
 店舗の紹介ページには、所在地や営業時間、メニューに加えて、店主の料理にかけるこだわりや思いを掲載している。「行ったことがない店でも知った気になれ、入店するハードルが下がる」と狙いを語る。
 そんな中、新型コロナウイルスの感染が拡大した。取材で親交を深めてきた飲食店主から「売り上げが激減した」と悲痛な声が聞こえてきた。実家の電気店の客足も減っていた。「大変さは共感できた。みんなで乗り越えたい」とテークアウト情報をまとめたページを作成した。区民から情報を募り、百店以上の情報を掲載している。ハッシュタグ(検索目印)「#緑区エール飯」を付け、テークアウト商品を会員制交流サイト(SNS)で投稿する活動にも取り組んだ。店からは「普段は来ない若い客層が増えた」と好評の声が寄せられた。
 本職や家業を手伝いながらの運営で、取材もほぼ一人で行っている。多忙を極めているが「大変だけど、知れば知るほど地元が好きになっていく。『緑区の情報を知りたければぐりすま』と言われるような存在にしていきたい」。住民と店をつなぎ、地域に必要とされるサイトを目指している。 (酒井翔平)
<ぐりすま> 荒井さんと妻、友人の3人で運営。サイトの月間ページビュー(閲覧数)は2万を超える。ホームページやインターネット販売(EC)サイト制作などの有料サービスも行っている。アドレスは https://greensmile.yokohama/

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