B型肝炎、20年以上での再発も救済 最高裁「損害賠償請求できる」

2021年4月26日 22時12分
 集団予防接種での注射器使い回しによるB型肝炎を20年以上前に発症し、その後に再発した男性2人が国に損害賠償を請求できるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は26日、「請求できる」との初判断を示した。 (山田雄之)

◆裁判官4人全員一致

 賠償請求権が消滅する「除斥期間」(20年)の起算点を「再発時」と認定。「発症時」とした二審福岡高裁判決を破棄し、賠償額を算定させるために審理を高裁に差し戻した。裁判官4人全員一致の意見。
 B型肝炎を再発し除斥期間の起算点を争っている原告は、全国15地裁で111人いる。今後、救済が進みそうだ。
 最高裁第2小法廷は判決理由で、原告2人がなぜ再発したのかは「現在の医学で解明されていない」と指摘。再発の損害は発症時の損害と「質的に異なる」とし、除斥期間の起算点を再発時と結論づけた。
 原告の2人は1987年と91年に慢性肝炎を発症し、症状が治まった後の2007年と04年に再発。08年と12年、国に1250万円の損害賠償を求め提訴した。
 12年に施行された特別措置法では、国は発症から20年以内に提訴した慢性肝炎の患者に1250万円の給付金を支払う一方、20年が経過した患者への給付金は最大300万円にとどめている。
 一審福岡地裁は17年、請求通りの支払いを国に命じたが、二審福岡高裁は19年、除斥期間が経過しているとして原告側の逆転敗訴とした。

関連キーワード

PR情報

社会の新着

記事一覧