池袋暴走事故遺族 松永さん「事故後、一番絶望した」 被告人質問・記者会見詳報

2021年4月27日 18時49分

◆質疑応答

◆「願いは、事故と向き合い反省することだけ」

記者 次回の被告人質問で何を問うか。
松永さん
 裁判の中身にかかわることなので具体的なことは控えたいですが、やはり、二人がいなくなっただけでも苦しいのに、加害者が真実を述べてくれるだろうと思って(裁判に)参加しているのに、加害者に荒唐無稽な主張をされ続けられて。事故後、きょうの裁判が一番絶望しました。
 質問の答えになっていないですが、すみません、きょうは感情的になってしまいます。悲しいし苦しいし、なんでこんな裁判に出なくちゃいけないのかとむなしくなることもあります。参加することに、命は戻らないのに意味はあるのかと。将来、僕たち遺族が「やれることはすべてやった」と言えるようにやれることはやろうと。最低限の願いです。その最低限すら分かってくれない。とても苦しいですね。やれることはすべてやりたいと思います。

上原義教さん

上原さん
 今日の話を聞いたら、なんていうのか、私が聞きたかったことはちょっと違ったのかなと。どんなことを聞いたらいいのか。それをもうちょっと考えてそのときに備えていきたいと思いますけども。
 明日お墓に報告に行く予定です。良い報告ができなくてとても残念です。多くのことを願っているわけではありません。彼が本当に事故と向き合って、か弱い命を奪ったことに本当に向き合って反省してくれる。その願いだけです。そういう形でちょっといろいろ考えて、どんな形かわからんですけど、お話をさせていただければと思います

◆「悲しいとか苦しいとか超越し、あきれてしまう」

記者 被告人質問で、あらためて「アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えた記憶は一切無い」との供述があった。受け止めは。
松永さん
 これだけの物証と映像が会っても決して自分は間違えないんだと。そういうことですよね。よく言えるなと。悲しいとか苦しいはもう超越して、あきれてしまいますね。そういう人なんだろうなと。
 加害者の心は加害者が決めることで、コントロールできないと自分に言い聞かせてきましたが、それでは対処できない。あまりにも、妻と娘の命を奪われたなんて・・・(嗚咽)。本当に出会いたくなかった。永久に知らない人でいたかった。返してほしい。ちょっと感情的になっちゃうんで。

◆「逃げられない法廷で、思い受け止めてほしい」

記者 車の代わりの移動手段について、タクシーは使い勝手が悪いとも述べていた。受け止めは。

松永拓也さん

松永さん
 乗り換えに時間がかかるからとおっしゃっていたが、そうなのかもしれませんが、それをひょうひょうと何が悪いんだという風に言っているのは「なんなんだろうなこの人」と。
 なるべく感情的にならないようにと思っているが、きょうは感情的になってしまう。次回の被告人質問で、法廷という逃げられない場で私たちの思いを受け止めてほしい。それでどうとらえるかは、もうあの人の(決める)ことなんで。

◆「いらないです。軽い言葉は」

記者 被告が追悼の気持ちを述べていたとき、首をかしげていたが、そのときの心境は。
松永さん
 私は遺族として、日々一秒一秒向き合っている。その上で裁判が始まって、これだけ物証がそろっても(飯塚被告は)考えが変わらない。スタンスを変えない。
 簡単にご冥福をお祈りするとか、申し訳ないとか言ってほしくないんですよ。裁判が終わった後でいい。判決が出て、それを受け入れてからでいいです。
 なぜなら自分は罪はないって言っているから。無罪主張をしている。車をコントロールしていなかった自分が悪いとも言っていてよく分からないが、自分が悪くないと思っているなら謝ってほしくない。いらないです。そんな軽い言葉は。

◆「加害者の発言、知ってほしい」

松永さん
 遺族として加害者に罪を償ってほしいと、これからも裁判に参加するが、今回加害者が述べたことが私は現実だと思う。この現実を世の中の方々に知っていただきたい。二人の命は戻らないが、次の命が犠牲にならないためにも、加害者の発言も大事なことだと思うので、加害者が法廷で述べたこともしっかり報道してもらいたいと思っています。
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