<くらしの中から考える>うそは絶対にダメ?(みんなの声)

2021年4月30日 07時40分
 うそをつくことは絶対に悪いこと? それとも時と場合によっては必要? うその善悪をテーマにした二日の記事には各地から反響があり、愛知県豊田市の挙母小学校の五、六年生二十二人からは、それぞれの実体験も交えたさまざまな意見文が届きました。その一部を紹介します。

◆人に迷惑、良くない

 うそは詐欺などの犯罪に使われたり、相手を混乱させたりするほか、周りからの信用も失いかねない。一方、誰かからプレゼントをもらったとき、あまり欲しくないものだったとしても「ありがとう」と伝えるなど、相手の気持ちを考えた「優しいうそ」もあることを記事で紹介した。
 五年の安藤優莉さん(10)は、「コロナ禍でトイレットペーパーが品薄になる」という情報がインターネットに流れたため、家のトイレットペーパーがなくなったことをつづり、「軽い気持ちでうそをつくのはいけない」と訴えた。
 六年の鈴木志歩さん(11)は「エープリルフールだったとしても、人を悲しませたりするうそはだめ」ときっぱり。六年の梅田漣君(11)は「うそをたくさんつくと慣れてしまい、みんなから信用されなくなる。友達が離れてしまったり、友達を傷つけたりする」との意見を寄せた。
 「ついてもいいうそもある。使い分けていきたい」と考えたのは五年の岡本菫さん(10)だ。待ち合わせの時間に遅れて友達を待たせてしまったとき、友達から「大丈夫だよ」と言われ、心が軽くなったという。六年の鈴木隆平君(11)は「友達からおもちゃをもらったとき、いらなかったけど『ありがとう』と伝えると、うれしそうにしてくれた」と振り返った。

◆「相手のため」は必要

 「優しいうそ」だとしても、必ずしも良いうそかどうかは分からないとの声も。六年の稲垣心空さん(11)は、友達から「だめなことがあるなら直したいので、本当のことを言ってほしい」と伝えられた経験を踏まえ、「良いうそであっても、本当に相手がうそをついてほしいのかを考えた方がいい」と主張した。
 うそには「相手のため」と「自分のため」の二つの使い方がある、と指摘したのは六年の浦浜優希斗君(11)。「自分のためのうそは、面倒なことを避けたいときや、正直な気持ちを伝えるのが怖いときにつく。相手のためのうそは必要だと思うけど、自分のためのうそは信用をなくす可能性があるので、必要かどうか難しい」と書いた。
 五年の岩屋佑紀君(10)は、翌日の準備をするように母から注意されても、ゲームがやりたいので「今やるよ」とうそをつき、後回しにしてしまうと告白。「人に迷惑をかけるうそは良くない。身近なうそから直していきたい」と決意した。

◆事実と真実が遠いときも

 「うそはつかないが、『本当のこと』が言えないこともある」。事件の取材をしていた頃、ベテラン警察官にそう言われました。捜査情報にはどうしても公表できない内容があり、記者の質問にはもちろん事実を答えるが、全体像の一部しか伝えられないこともある、と。うそではない、でも真実からは遠い。記者をしていると、そんな情報によく出合います。 (河郷丈史)
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