空手 五輪切符取り戻せ! 御殿場西高出身・佐合尚人選手 最後の選考大会「優勝して決めたい」

2021年4月30日 07時57分

オンライン取材で大会への意気込みを語る佐合尚人選手

 東京五輪空手・組手で、日本勢にとって最後の選考大会となる「プレミアリーグリスボン大会」(ポルトガル・4月30日〜5月2日)に、御殿場西高出身の佐合(さごう)尚人選手(28)=高栄警備保障=が出場する。一度は手にしたはずの代表内定は五輪延期によって取り消され、2年越しで迎える勝負の舞台。出発前に本紙のオンライン取材に応じ「優勝して自分の手で確実に五輪を決めたい」と決意を語った。 (酒井大二郎)
 「やっとか、という気持ち。楽しみでワクワクしている」。パソコン画面越しの佐合選手が、引き締まった表情でうなずいた。この一年で一回り大きくなったという体の調子は「良い仕上がり。この日に合わせてベストコンディションをつくるためにやってきた」。淡々とした口ぶりに、自信がにじむ。
 東京五輪延期前の昨年三月中旬。世界空手連盟(WKF)は、新型コロナウイルス禍を理由に、五輪出場権を争う最後のポイント対象大会の中止を発表。それまでの五輪ランキングを基に出場選手が決まり、組手の男子67キロ級で日本勢最上位にいた佐合選手にも内定の吉報が届いた。
 しかし、直後に五輪延期が決まると、WKFは中止にした対象大会を改めて開催すると発表。この大会の結果次第で、すぐ後ろにつける篠原浩人選手(31)=マルホウ=とランキングが入れ替わる可能性もあったため、佐合選手の内定は白紙となった。
 しばらくは「最もつらい時期」だった。しかし、家族や練習拠点で出身大学の帝京大の指導者らの支えもあって、気持ちを切り替えた。大柄な外国人選手との対戦を想定し、じっくりと体をつくり直した。
 これまで取り入れてこなかった器具を使った筋力トレーニングにも着手。連日練習前にジムに通って専門のトレーナーの指導を受け、規定体重を維持したまま瞬発力やパワーが増した。久々の実戦となった昨年十二月の全日本選手権では、体重無差別の男子組手個人戦で三位。「出したいものを出せた」と自信を深めるとともに、試合の楽しさや空手ができる喜びをかみしめた。
 五輪ランク八位で迎えるリスボン大会は、追われる立場。十位につける篠原選手も腕を上げているだろう。しかし、「相手のことを考えている余裕はない。必死になって全力を尽くし、優勝を目指してやるだけ」と意気込む。

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