茨城県知事が「まん延防止」の適用を国に申請、15市町を想定も…西村担当相は「すぐに適用とはならない」

2021年4月30日 21時00分
大井川和彦知事

大井川和彦知事

 ゴールデンウイーク(GW)本番を前に、茨城県の大井川和彦知事は30日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請したと発表した。水戸市など15市町を中心に対象とする方向で国と協議する。適用された場合の具体的な施策は検討中としている。
 県は現在、15市町を独自に「感染拡大市町村」に指定し、外出自粛や飲食店の営業時間短縮を要請しているが、感染拡大の抑制には不十分と判断。知事は「(感染)経路がはっきり追えない方が非常に増え、広範囲の市町村に感染が広がっている。市中感染が進んでいると判断するべき状況だ」と述べ、重点措置適用の必要性を強調。「政府の措置によるアナウンス効果で、より行動抑制が進む」と期待した。
 重点措置の対象に想定されている15市町は、水戸、古河、かすみがうら、土浦、石岡、下妻、常総、潮来、守谷、筑西各市と阿見、大洗、城里、茨城、五霞各町となっている。
 茨城県内は、感染の急拡大を受け、いったん26日、国に重点措置の適用を打診したが、感染拡大市町村の指定から十分な日数が経過しておらず、見送られた。
 大井川知事は、その後の県内の感染状況について「急速に感染拡大が収まっているわけではない。(感染)経路がはっきり追えない人が非常に増え、市中感染が進んでいると判断するべき状況だ」と説明した。
 重点措置は国の指標でステージ3(感染急増)が目安となる。県内の状況は30日現在、6つの指標のうち、病床使用率や陽性率など3項目がステージ3に該当している。
 知事は「重点措置の対象として検討するレベルだ」と分析した上で、「GW中に感染拡大傾向を反転させることが、短期集中的に感染を抑えることになる」と指摘した。
 知事は会見に先立ち、自ら西村康稔新型コロナ担当相に電話で適用を要請。西村担当相は「すぐに適用するとはなかなかならないが、県と国でデータ分析をしっかり行いながら、いつでもアクションを起こせるように準備していきたい」と応じたという。
 重点措置では、国が対象都道府県や期間を決定し、都道府県は対象市町村の選定や具体的な施策の実行を担う。適用された場合、県は、感染拡大市町村の15市町を中心に対象市町村を決める方向だ。具体的施策は検討中とした。
 重点措置の対象市町村では、飲食店の時短営業に対する協力金の額が増える。感染拡大市町村では、年間売上高に応じて1日当たり2万5000~7万5000円だが、重点措置では1日当たり3万~10万円に引き上げられる。時短営業要請には強制力があり、拒んだ場合は20万円以下の過科を科すことができる。
 知事は、現在は開館している県有施設の対応について「状況を見極めながら判断する」と述べるにとどめた。
 感染拡大市町村は、水戸市など6市町を先行して指定し、土浦市など9市町を追加した。6市町には5月5日まで、9市町には12日まで外出自粛や飲食店の時短営業を求めている。6市町については、3日に延長するかどうか判断する見通しだ。

関連キーワード

PR情報