「復興阻害ないと確信できるまで反対」 原発処理水放出巡り福島の22団体が共同声明

2021年4月30日 21時07分
 東京電力福島第一原発で出た汚染水を処理した水の海洋放出を巡り、福島県の農林水産業者や消費者らの22団体でつくる「地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会」は30日、「不安や風評被害で県内の全産業の復興が阻害されず、着実に進展できると確信できるまで海洋放出に反対する」との共同声明を発表した。

福島第一原発の処理水の海洋放出に反対する共同声明を出した福島県内の農林水産業や消費者団体のトップら=30日、いわき市で

 協議会を代表し、県漁業協同組合連合会や県生活協同組合連合会などのトップが同日、福島県いわき市で会見した。
 声明では、政府の海洋放出の方針決定は、国民や県民の懸念や反対に十分な説明がなく、「関係者の理解なしには処分しない」という漁業者との約束に反し、「極めて不誠実だ」と批判。風評対策についても、具体性がなく、国民や国際社会の理解を得ることは期待できないとした。
 会見で県漁連の野崎哲会長は、約束違反について「国は漁協への(非公式の)説明会で謝罪したが、われわれの団体以外にも説明する義務がある。謝罪や説明は早急に、公式にしてほしい」と訴えた。
 県農業協同組合中央会の菅野孝志会長は「この10年の生産者や消費者の努力を水泡に帰す懸念がある。消費者に福島産が安全だと納得されない限り、(処理水の)地上保管を求めるしかない」と指摘。その上で、政府が処理水放出を第三者機関で監視するとしたことに、「その機関にわれわれが意見できるようしてほしい」と求めた。(片山夏子)

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