<こどもの日>自由に遊び、駆け回る 八王子「プレーパーク」住民ら整備

2021年5月5日 07時19分

住宅街に整備されたプレーパーク「天神町ぼうけんひろば」

 八王子市天神町に、子どもたちが「自分の責任で、自由に遊ぶ」をモットーに、禁止事項をできる限りなくした「プレーパーク」がオープンした。地域の住民や子どもたちが協力して井戸を掘ったり、滑り台とクライミングウォールを合わせた遊具を整備したりした。昔、町の中で見られた空き地のようで、子どもたちの歓声が戻りつつある。 (布施谷航)
 中央線沿線の住宅街の一角にある「天神町ぼうけんひろば」では、スコップやバケツを持って泥遊びをしたり、遊具を昇って飛び降りたりする子どもたちの声が響く。
 ひろばを運営するのは、地域住民らでつくる「八王子冒険遊び場の会」。メンバーの中山涼さん(29)は「子どもが『遊び』を作るのがプレーパーク。口出しはしないのが原則です」と話す。会では、開園前に遊具の安全確認やごみ拾いをするという。

子どもたちがけがをしないよう、開園前にごみ拾いをする中山さん=いずれも八王子市で

 ひろばの敷地は近くの本立寺が提供した。二年前まで住宅一軒があったが、住民の転居を機に土地活用の模索が地域で始まった。及川一晋(いっしん)住職(54)は「コインパーキングやアパートにするという意見もあったが、『ドラえもん』に出てくる広場のような光景が浮かんだ」と話す。
 幼いころ、寺の周辺は区画整理中だった。工事の途中で一時的にできた空き地は、子どもたちが自然と集まって遊ぶ場所になっていた。「当時の町並みは戻ってこないが、今とこれからの子どもたちにとって記憶に残る場所になってほしい」と期待する。

子どもの自由な遊びを応援する看板

 八王子冒険遊び場の会とともに昨年八月からひろば作りが始まり、今年三月に完成した。遊具やあずまやには、賛同者らが家族ぐるみで伐採した奥多摩の間伐材を活用。敷地に残っていた住宅跡の石やコンクリートも手作業で拾い集め、整備の段階から地域の住民らが作業に携わった。中山さんは「みんなの力で遊び場ができた」と話し、かつての風景が戻りつつあることを実感している。
 開園時間は毎週水曜日の午前十時〜午後五時。利用は無料。月に一度、イベントの開催も計画している。問い合わせは、八王子冒険遊び場の会の数馬田(かずまた)実香さん=電090(2643)6317=へ。
<プレーパーク> 子供たちが工夫し、遊びを作り出す欧州の冒険遊び場が原型。日本では、世田谷区の住民たちが1979年、公園内に「羽根木プレーパーク」を整備したのが先駆けとなり、全国に広がっている。

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