手芸で脳トレ 完成すると気分スッキリ

2021年5月5日 07時14分

図面に合わせ、マス目の位置を確認しながら一針一針刺していく

 手や指先を動かすと脳に刺激が伝わり脳トレになる、と聞いたことがある。手芸用品を扱うユザワヤの「脳トレ手芸シリーズ クロスステッチ刺繍(ししゅう)キット」にトライした。手芸は得意な方である。
 クロスステッチは、マス目に合わせて「×」の形に針を刺し、模様を作っていく刺繍の一技法。キットには必要な分の糸と針、作品を飾る枠などが入っており、難易度は3段階。まずは初級のバラ柄を作った。図面を見ながらせっせと手を動かす。途中で間違えても、糸は簡単に抜けるのでイライラはない。約5時間ほどで完成。満足な出来栄えに、なんとなく脳がスッキリした気分に。
 父(86)にも挑戦してもらった。「針なんて、生まれて初めて持った」と最初はブツブツ言いつつも、やっている間は無口に。30分ほどで一度リタイアしたが、「案外おもしろい」の言葉にこちらのほおも緩んだ。
 時間制限はなく、作業を途中で止めて翌日などに持ち越してもよい。「疲れない程度の作業時間がポイント。楽しむことも大事」と、同社広報の飯高真理子さん。
 商品を共同開発した、東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太博士は「図面を見ながら、手指を動かしていくことで、額の後ろあたりにある、前頭前野という部分の脳血流がアップします」と解説する。「前頭前野には考える、記憶する、アイデアを出すなどの働きがあり、継続して行うと、認知機能の向上が期待できます」とも。
 実際に、平均年齢66歳の男女18人が、クロスステッチ刺繍とテレビの動画視聴をそれぞれ行った時の脳活動計測実験の結果がある。クロスステッチをしていた方が、脳の血流が良くなったという。
 コロナ禍でおうち時間が増え、気が付けば、一日中テレビやインターネットをしていた…。そんな時間を手芸などの趣味にあて、脳の健康を維持したい。次回は、布目が細かい上級に挑戦してみよう。ステップアップもまた、楽しさにつながるはず。 (新井すずみ)
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 全国のユザワヤ店舗とオンラインショップで販売。1408〜5808円。オリジナル「脳トレドリル」付き。ユザワヤ=(電)03・3735・4141

(左から)初級、中級、上級の3段階。全12柄がある

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