川崎の港守る「かもめ」 市の巡視船完成、3隻体制

2021年5月5日 07時29分

完成した川崎市の新巡視船「かもめ」(市提供)

 川崎市港湾局の新巡視船「かもめ」(一九トン)が完成した。職員の習熟訓練を経て五月初旬から運用を開始し、川崎港の警戒や港湾施設の破損点検、災害時の帰宅困難者や物資輸送、油流出の処理など、緊急時の対応に当たる。
 かもめはアルミ合金製で長さ約十七メートル、幅四メートル。室内には二十五席を用意し、座席・トイレとも車いす利用者対応のバリアフリーを図った。座席は背もたれを倒して水平にでき、災害時の傷病者や緊急物資の輸送にも対応できる。装備された放水銃で、油流出が起きた場合に攪拌(かくはん)処理も行う。
 建造から四十六年がたち、老朽化した巡視船「つばめ」の後継船として、建造された。契約額は一億七千八百二十万円。同局所有の巡視船は「あおぞら」(一二六トン)「ひばり」(二〇トン)と合わせた三隻体制で、港湾区域を三エリアに分けて巡視する。
 かもめは、二〇一七年にいったん完成したが、試運転で速度不足が発覚。横浜市の建造業者の重量管理が不十分だったために、市の想定よりも船が重くなったことが原因で、納品を断念。新たに別の会社と契約を結び直し、予定より四年遅れで完成した。
 市では、町内会や企業などの団体研修で巡視船に同乗してもらう港内案内も行っており、「川崎港や巡視船が果たす重要な役割も知ってもらいたい」(川崎港管理センター)としている。問い合わせは同センター保安対策班=電044(277)5533=へ。 (安藤恭子)

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