海老蔵「父とやった思い出深い演目」を勸玄と親子共演 コロナ禍で延期も5月末から東京・京都で上演

2021年5月7日 08時04分

「海老蔵歌舞伎」の概要を発表した市川海老蔵=東京都内のホテルで

 歌舞伎俳優、市川海老蔵(43)の名を冠した「海老蔵歌舞伎」が5、6月、東京・明治座と京都・南座で上演される。東京都と京都府にはコロナ禍による緊急事態宣言が発令され、多くの舞台が中止となっているが、歌舞伎の灯を絶やさないための海老蔵の挑戦でもある。

◆長男に伝えたいこと「舞妓遊びはもうちょっとたってから」

 今回上演されるのは、古典歌舞伎の名作「実盛(さねもり)物語」と、新作歌舞伎舞踊「KABUKU」。
 「実盛−」は、平家物語を題材とした人形浄瑠璃の代表作の一つ「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」(全五段)の三段目に当たる。平家に仕えながらも、旧恩のある源氏に忠義を尽くそうとする実盛の姿を描く。
 この作品は、一九五六年に海老蔵の祖父(十一代目市川團十郎)と父(十二代目團十郎)が、八七年には父と海老蔵が共演するなど、成田屋ゆかりの演目でもある。今回は海老蔵が実盛役、長男の堀越勸玄(かんげん)(8つ)が物語の鍵を握る太郎吉役で共演する。
 海老蔵は太郎吉役について「父とやった思い出深い役」と振り返り、「彼(勸玄)とできるのは非常にうれしい」と共演を喜んだ。成田屋の親子で代々共演してきたが、本来はもう少し早くやる予定だったが、コロナ禍で延びてしまったという。
 歌舞伎発祥の地である京都で海老蔵と勸玄が共演するのは初めて。京都で勸玄に伝えたいことを問われた海老蔵は「舞妓(まいこ)さんや芸妓(げいこ)さんと色事をしないように。もうちょっとたってから」と笑わせ、「歌舞伎を始めたとされる出雲阿国(いずものおくに)の銅像がある鴨川を自転車で一緒に走りたい」と話した。

◆コロナ禍でも楽しいことを提供するのは演者の務め

 「KABUKU」は、音声SNSアプリ「Clubhouse」から生まれた新作歌舞伎舞踊で、海老蔵が演出、主演。江戸時代の京都から始まり、最後は渋谷スクランブル交差点に向かうという内容。「コロナ禍で楽しいことを提供することが演じる者の務め。日本文化にある“ええじゃないか”をテーマにつくっていく」と意気込んだ。
 公演は五月二十九、三十日に東京・明治座、六月四〜十三日に京都・南座。
 問い合わせは、東京公演はZen−A(ゼンエイ)=(電)03・3538・2300、京都公演は南座=(電)075・561・1155。
 ※公演日程は変更の可能性があります。

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