東日本大震災で被災の常磐橋 アーチ元通り、10日から開通 千代田区、公園の整備終え

2021年5月8日 07時11分

10日から渡れるようになる常磐橋=千代田・中央区境で

 庭園にあるものを除けば都内に現存する最古の石橋とされる常磐橋(千代田区、中央区境)の修復工事が完了し、十日午後一時から通行できる。工事した千代田区が明らかにした。橋は国指定史跡。十年前の東日本大震災で被災していた。
 三越前駅や日銀本店近くにあり、日本橋川に架かる。一八七七年に木橋から架け替えられた。長さ二八・八メートル、幅一二・六メートルのアーチ橋。震災の揺れでアーチが変形し、崩落の危険が生じ、修復が必要となった。
 千代田区は文化財の価値を損なわないよう工事に気を配ったという。組んである石積みに番号を付けたり、元の形を写真に収めたりし、元通りに復元できるよう注意を払った。
 新型コロナの影響による作業中止や部材調達の遅れなどもあり、二〇一八年の完成を目指したスケジュールは遅れた。当初、十三億円と見込んだ工費も二十億円に増える難工事だった。
 橋の千代田区側は常盤橋公園とつながる。区は公園の工事も併せて進めてきた。橋そのものは昨秋に完成していたが、公園の整備を待って利用可能となった。
 復旧した常磐橋の約五十メートル南には関東大震災の復興事業として一九二六年に架けられたコンクリート製の頑強な常盤橋がある。「盤」の文字が今回復旧した石橋と異なる。一方、約五十メートル北には鋼製の新常盤橋も八八年に架けられ、一帯には「ときわばし」が三つ存在する。 (井上靖史)

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