<望 ~都の空から>土浦と霞ケ浦 輝く水面 若者躍動

2021年5月9日 14時12分

霞ケ浦を望む茨城県土浦市の市街地=本社ヘリ「おおづる」から(戸田泰雅撮影)

 吹き付ける春の風はまだ冷たい。ウエットスーツ姿の高校生たちが霞ケ浦にヨットを出し、巧みにセールを操り沖へ向かう。クルーザーなど約150隻が並ぶ茨城県土浦市のラクスマリーナ。「加山雄三が格好良くってさ」。日本大学在籍時、セーリング競技で国体出場経験があるマリーナ専務の高野利夫さん(67)は照れくさそうに話す。
 土浦市に隣接する湖畔の阿見町には戦前、航空機の搭乗員を養成する霞ケ浦海軍航空隊飛行予科練習部が置かれた(現在の陸上自衛隊土浦駐屯地)。今の中学生や高校生ぐらいの「予科練」と呼ばれる少年が厳しい訓練を受け、休日は「空都」土浦に走りリフレッシュしていた。予科練全体では約1万9000人が戦死したとされ、特攻で多くの若い命を失った。
 現在の霞ケ浦はセーリングに青春をかける若者の姿も多い。「自然相手に考えて、自由自在に船を動かせるのが楽しい」。霞ケ浦高校ヨット部主将で3年の池田海人(かいと)さん(18)は、こう表現する。神奈川県藤沢市出身。腕を磨くため全国屈指の強豪校を選び寮生活を送る。きょうも授業が終わると、マリーナ目指し自転車を飛ばす。 (林容史)

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