マイナンバーカード 22年度末までに全国民に普及する?

2021年5月11日 06時00分
<ここが論点・デジタル法案>

◆マイナポイントの効果絶大、申請は国民の約4割に

 マイナンバーカードを持つ人に最大5000円分のポイントを付与する政府のマイナポイント事業で、対象となるカードの交付申請期間が4月末、終了した。
 事業はカード普及を目指して昨年9月に開始。11月末からはスマートフォンで申請できるQRコード付き交付申請書も未取得者に送り、普及を後押しした。
 効果は絶大だった。5月6日時点のカード交付件数は3825万枚で、交付率は30.1%。昨年4月1日時点の16%から大幅に増えた。交付待ちの人を含めた申請件数は4951万件で、全人口の4割に迫る。

◆「デジタル社会のパスポート」

 「デジタル社会のパスポート」。平井卓也デジタル改革担当相はマイナンバーカードをそう表現する。今回の関連法案で新設されるデジタル庁はカードの普及や利用拡大も担う。政府は2022年度末までに全国民取得の目標を掲げる。
 これまではコンビニでの住民票取得くらいしかカードの使い道がなく、紛失などの不安もあって取得は進まなかった。法案を巡る審議では、菅義偉首相がマイナンバー制度に関する国費支出が過去9年間で約8800億円に上ると明らかにし、コストパフォーマンスが「悪すぎる」と普及の遅れを認める一幕もあった。

◆24年度末、免許証とカードの一体化へ

 政府は22年度中にカード機能のスマホ搭載、24年度末に運転免許証とカードの一体化を予定している。平井氏は「ここまでカードが普及すると民間による利用も急激に進む」と期待する。
 しかし、今年3月から本格運用する予定だったカードの健康保険証としての利用は不具合が相次いで10月に先送りされ、政府の工程は早速つまずいた。ポイント付与も終了し「22年度末までの全国民取得」が実現できるかは見通せない。(井上峻輔)

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