柏崎刈羽原発再稼働 住民8割超が「半径30キロ圏の市町にも事前了解を」

2021年5月10日 20時15分
 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に当たり事前了解が必要な自治体を、立地する柏崎市と刈羽村だけでなく半径30キロ圏の周辺市町にも広げるべきだと考える住民が8割以上に上ることが、地元地方議員グループが実施した電話調査で分かった。

全基停止中の柏崎刈羽原発=2021年3月3日撮影

 事前了解の対象拡大を目指す30キロ圏8市町(刈羽村を除く)の市町議らでつくる「柏崎刈羽原発30km圏内議員研究会」が10日、同県長岡市で記者会見して発表した。調査は会が民間調査会社に依頼し、4月17、18日に8市町に住む1013人から回答を得た。
 「30キロ圏自治体の事前了解が必要か」の問いに「そう思う」と答えたのは81.4%。柏崎市に限っても76.3%で、原発のお膝元でも事前了解の対象拡大に一定の理解があることが示された。男女別では女性が83.5%で、男性の79.4%よりやや高かった。
 「そう思わない」は8.0%、「どちらとも言えない」は10.6%だった。
          ◇
柏崎刈羽原発 立地・周辺8市町の住民調査結果
 再稼働に当たり30キロ圏自治体の事前了解が必要か
 ▸そう思う………………81.4%(全 体)
      ………………76.3%(柏崎市)
 ▸そう思わない………… 8.0%
 ▸どちらとも言えない…10.6%
※全域が5キロ圏の刈羽村は除く
         ◇
 会長の関三郎見附市議(自民党)は「大変重い数字だ。30キロ圏自治体はこの圧倒的な声に応えなくてはならない」と指摘した。
 30キロ圏自治体には事故に備えた広域避難計画の策定義務がある半面、電力会社が地元自治体と結ぶ原子力安全協定のほとんどは事前了解の対象を立地県・市町村に限っている。唯一の例外が、2018年に対象を立地・周辺6市村に広げた日本原子力発電東海第2原発(茨城県)だ。
 会は調査結果を踏まえ、8市町や刈羽村に「茨城方式」による新たな協定締結を働き掛けていく。
 事前了解に関する住民意識を巡っては、静岡大の研究室が19年に実施した静岡県民アンケートでも、中部電力浜岡原発の再稼働の際に事前了解を得るべき対象を「県内全市町」「31キロ圏の11市町」とした回答が9割近くに上っている。 (宮尾幹成)

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