国立文化5施設の休業継続を東京都が申し入れ 文化庁は反論も…萩生田文科相は閉館を示唆

2021年5月11日 12時13分
国立新美術館の外観

国立新美術館の外観

 東京都内の5つの国立文化施設が、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が延長される12日から再開することとなり、都は10日夜、5施設の休業を継続するよう文化庁に文書で申し入れたと発表した。国は宣言延長に伴い遊園地やテーマパークなどを再開可能としたが、都は美術館や博物館などは、独自判断として12日以降も休業を要請している。 (松尾博史、原昌志)
 都によると、5施設は国立科学博物館(台東区)、東京国立博物館(同)、東京国立近代美術館(千代田区)、国立新美術館(港区)、国立映画アーカイブ(中央区)。
 都は文化庁への申し入れ書で「都内の感染状況は新規陽性者や重症者の数が高い水準にあり、感染力が強い変異株の影響も大変危惧されている。引き続き人流を抑制し、感染を抑える対策を講じていくことが不可欠」と主張している。
 文化庁企画調整課は「感染症対策をしっかり行い、入場制限も実施する。遊園地やテーマパークが再開できて、なぜ博物館などが全面休業なのか、納得いく理由がない」と反論。「文化振興の立場からは応じられないが、対立は望んでいない。ベストな選択を探りたい」としている。
 政府は7日、宣言の延長決定に伴って新型コロナの対処方針を見直し、休業要請対象を一部緩和。1000平方メートルを超えるテーマパークや運動施設、博物館、美術館なども人数制限などをした上で再開可能とした。
 国が緩和した対象施設も、都道府県知事の判断で休業などを要請できるが、線引きの理由がはっきりしないとして、休業要請対象となった映画館などから異論が上がっている。
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 萩生田光一文部科学相は11日の記者会見で「今日、都とよく相談したい。都が、閉めることで(感染防止の)効果が上がると判断すれば、それは理解したい」と述べ、閉館する可能性を示唆した。 (共同)

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