スー・チー氏拘束から100日 弁護団との面会も許されず孤立 国軍は「多額の収賄」と主張し6件の罪で訴追

2021年5月11日 21時09分
アウン・サン・スー・チー氏

アウン・サン・スー・チー氏

 【バンコク=岩崎健太朗】ミャンマーで国民民主連盟(NLD)党首のアウン・サン・スー・チー氏(75)がクーデター当日に拘束され、11日で100日となった。国軍はNLDの非合法化に向け、抵抗する民主派勢力との接触を断ち、孤立状態を長期化させている。
 スー・チー氏は無線機の無許可輸入といった微罪のほか、国家機密法違反など計6件の罪で訴追されている。国軍はさらに国営放送などを通じ「多額の収賄の証拠が見つかった」と不正の印象を広め、長期刑に追い込む構えをみせている。
 裁判手続きは始まっているが、新型コロナウイルス対策を理由にオンライン審理となり、たびたび「回線の不調」で延期。弁護士と、裁判方針の打ち合わせも認められていない。
 10日の審理後、弁護士は「24日にスー・チー氏の出廷が認められた」と明かした。ただ、これまで国軍側の報道官は「スー・チー氏の健康のために弁護団との面会は許可できない。一部の抗議者が弁護士を通じて接触を試みているとの情報もある」と明言。出廷がかなっても、自由なやりとりは見込めない状況だ。
 ミン・アウン・フライン総司令官は4月の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議でも、各国が求めた「政治犯の解放」を頑なに拒否。クーデターを正当化する選挙やり直しに向けても、報道官は「NLDを含むすべての政党を調査し、どれだけの法律違反があったかによって、その後の措置がとられる」と非合法化を示唆している。
 弁護士によると、スー・チー氏は審理の進行が遅いことへの不満を口にしているという。現地の政治アナリストは「外部からの情報を閉ざされ、凄惨な弾圧や市民の抵抗などを知らない状況に置かれている可能性がある」とみている。

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