基地周辺の土地規制の論点は? 与野党が阻害行為の例示求めるも政府は明確に答えず...法案審議入り

2021年5月11日 21時16分
 自衛隊・米軍の基地周辺や国境離島の土地利用を規制する法案が11日、衆院本会議で審議入りした。目的は、安全保障上の重要な土地を外国資本などに押さえられ、基地の機能を阻害される事態を防ぐためとしている。対象区域などの具体的な内容は法案に盛り込まず、成立後に政府が決める。野党は制度の乱用による不当な私権制限を防ぐため、阻害行為の例示を求めたが、政府は明確に答えなかった。
 法案は、基地や海上保安庁の施設、原発などの周囲約1キロや国境離島を「注視区域」に指定し、国が土地の利用目的などを調査できるようにする。不適切な利用の可能性が高い場合は、中止の勧告や命令を出し、応じなければ罰金などを科す。自衛隊の司令部など特に重要な施設周辺は「特別注視区域」に指定。200平方メートル以上の土地売買に事前届け出を義務付ける。
 対象の施設や阻害行為の具体例、調査項目の詳細などは法成立後に閣議決定する基本方針で定める。
 定義が不明確な基地機能の阻害行為を巡っては、自民、立憲民主など与野党の議員が具体例を示すよう求めたが、小此木八郎領土問題担当相は「網羅的に示すのは困難」として応じなかった。
 共産党の赤嶺政賢氏は、沖縄などでの基地に対する抗議行動が、阻害行為とみなされる可能性に懸念を示した。小此木氏は「一概に答えることは困難だが、注視区域で座り込むだけなら対象にはならない」との見解を示した。
 土地所有者への調査項目が不明な点については、立民の篠原豪氏が「調査が際限なく広がる恐れがある」と指摘。小此木氏は、個人の思想信条などの情報収集は想定していないと説明した。(新開浩)

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