茨城県知事 東京五輪「中止や延期の判断あり得る」と初めて言及 鹿嶋市にサッカー競技会場

2021年5月12日 16時58分
大井川和彦知事

大井川和彦知事

 新型コロナウイルスの感染収束の見通しが立たず、国内外で東京五輪開催の是非が問われる中、大井川和彦知事は12日、中止の可能性に初めて言及した。県内では鹿嶋市の県立カシマサッカースタジアムがサッカー競技の会場になっている。開催県トップの発言は中止論を加速させそうだ。
 この日の定例記者会見。「これまで中止の必要はないという立場だったが、変わりはないか」と問われた知事は「場合によっては中止や延期という判断もあり得る」と踏み込んだ。
 知事は、五輪開催に前向きな姿勢を示してきた。開会100日前の4月14日には、JR水戸駅前の五輪シンボルのお披露目式で「困難を乗り越えた人類の可能性をみんなで確認し合う素晴らしいオリンピックにしたい」と話していた。
 それが一転し、中止を視野に入れる姿勢に転換。「場合によって」の場合には「大阪のような医療崩壊」を例示し、「医療崩壊に近い状況で五輪だけを開催するならば、国内だけでなく、世界の理解を得られない」と説明した。もっとも、現時点では「(医療崩壊が)絶対に起きないように最大限努力する。今の状況であれば、安心安全な開催は十分可能だ」と強調することも忘れなかった。
 県内の新規感染者は11、12日の2日連続で70人以上と増加傾向。外出自粛などピンポイントで感染対策を講じる感染拡大市町村は12市町(13日時点)だ。
 県内では7月4、5日に聖火リレーが予定されているが、知事は、外出自粛が要請されている自治体では、公道でのリレーを中止する方針を表明。五輪組織委員会から要請された選手専用のコロナ病床確保についても「県民と五輪選手を分け隔てする必要はない」との理由で断ったことを明らかにした。(保坂千裕)

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