子宮筋腫の悪化でも出られず、手首を…入管法改正の問題点、収容された女性が訴え

2021年5月12日 21時31分
収容中の体験を語り、「人間として扱って欲しい」と訴えるネパール人のバビタさん=12日、東京都内で

収容中の体験を語り、「人間として扱って欲しい」と訴えるネパール人のバビタさん=12日、東京都内で

 外国人の収容や送還のルールを見直す入管難民法の改正を巡り、入国管理局に収容中に体調が悪化した経験のあるネパール人女性バビタさん(35)らが12日、東京都内で記者会見し、入管の医療対応などの問題を指摘した。バビタさんは「法改正が進めば、私たちはさらに厳しくなる。人間として扱ってほしい」と訴えた。(望月衣塑子)
 バビタさんは難民申請中で、「入管収容施設面会ボランティアの会」主催の会見に参加した。2018年6月から2年10カ月間、品川入国管理局などに収容。18年3月に難民申請したが拒否され、昨年5月に2回目の申請を行い、在留特別許可を求める裁判も起こした。
 収容中に貧血が悪化し、昨年10月、外部の病院で検査すると、2年前の子宮筋腫が大きくなり悪化していることが分かったが、仮放免許可は出なかった。体重が激減してリストカットなど自傷行為を繰り返し、1月には柔軟剤を飲み自殺を図った。病院に運ばれ、回復して戻ると懲罰房に入れられた。支援者が署名活動を続け、4月にようやく仮放免許可が出た。
 仮放免後に病院を受診すると、入管で処方されていたのとは全く別の薬を処方されたという。現在は少しずつ回復し、手術も含めた治療を検討している。
 バビタさんは会見で「施設内の病院でどんな症状を訴えても、全部『ストレスだ』と同じ薬しか出されなかった。外部の病院に行けても職員が全部説明し、私が伝えたいことは全然言えなかった」と入管への不信感を口にした。「人の命は、元気そうに見えても収容されると心も体も弱くなる。新しい法律では私はもっと厳しくなる。どうか人間として扱ってほしい」と訴えた。
 支援団体メンバーの織田朝日さん(48)は「腹の痛みを訴えても精神安定剤を大量に与えるなど、入管の医療や職員の対応は問題だらけだ。政府は法改正の前に、入管の現実を直視し、その改善に目を向けるべきだ」と話した。

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