<曇りのち晴れ>更年期記念日

2021年5月13日 07時43分
 私には「これが更年期の初日」とはっきり記憶がある。俵万智風にいえば「更年期記念日」だ。
 44歳の夏だった。都内のホールで行われた、とある記者会見。一般の観客もたくさん入っていた。屋内なのにやたら暑い。したたる汗をぬぐいながら、私は主催者への怒りを深めていた。「温度管理くらい、ちゃんとしてよ」。ところが周りを見ても、誰も暑がっていない。
 あれ、私だけ? そして気付いた。これがホットフラッシュ(ほてり)というものか。
 更年期は50歳前後だと聞いていたので、まだ自分には関係ないと思っていた。主催者に謝りたい。ぬれぎぬでした、と。
 さかのぼること20年ほど前、更年期障害になった時の母は明るかった。春なのに急に冷え込んだ日、母は「寒いわ〜。今、更年期が来たらいいのに〜」と気合でホットフラッシュを呼び込もうとしていた。
 あまり暗く考えない家系なのか、私も早すぎた更年期をさほど苦にせず乗り越えた。 (宮崎美紀子、51歳)

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