緊急事態宣言延長 舞台OK!映画なぜアウト? 線引きの基準あいまい、関係者困惑

2021年5月13日 07時56分

開幕した歌舞伎座「五月大歌舞伎」に入場する観客=12日午前、東京・銀座で

 新型コロナウイルスによる三回目の緊急事態宣言が延長となった十二日、東京都内の劇場の多くは営業再開し、舞台関係者から安堵(あんど)の声が上がった。一方で、主な大規模館は引き続き休業を余儀なくされている。都が示した「線引き」に映画関係者からは「理解不能」と憤りの声も上がる。 (山岸利行、神野栄子、藤浪繁雄)
 四月二十四日以来の幕が上がった東京・歌舞伎座。待ちかねた観客が途切れることなく入場した。関係者は「もう見られないとあきらめていた芝居が見られると思い、興奮した」と喜んだ。同時に国や都の方針に左右され続ける状況に「自分たちの力でどうなるものでもないですから」と無力感もにじませた。
 歌舞伎座と同様に新国立劇場や東京宝塚劇場、新橋演舞場なども消毒の徹底や観客減といった対策を講じて開演した。
 先月二十五日に発令された緊急事態宣言で、都内の四つの寄席は無観客要請を受け入れずに営業を続けたが、一転して五月一日から休業となった。浅草演芸ホール(台東区)は定員(三百四十席)の半分以下に抑えての再開。松倉由幸社長は「客入りは少ないが、ひとまずホッとした」。しかし、ベテラン講談師の神田紅は「自粛も長引き、生活面の不安から精神的に落ち込む同業者もいる」と芸人の苦境を代弁した。
 映画館は大手シネコンなどを中心に休業が続いている。都内の主な映画館や演芸場などが加盟している都興行生活衛生同業組合の関係者は宣言延長に伴う線引きに「(休業と営業の)基準がいまだに分からない」と困惑を隠せない。さらに「映画館の多くは、本来ならかき入れ時のゴールデンウイークに二年続けて営業できなかった。(都などに)安全性をしっかりアピールし、早期再開を目指す」と話した。

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