再生可能エネルギー5割でコスト2倍の可能性 政府目標達成へ経産省が試算

2021年5月14日 06時00分
経済産業省

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 経済産業省は13日、2050年に温室効果ガス排出量を「実質ゼロ」にする政府目標を達成しようとする際、再生可能エネルギーで発電電力量の5~6割を賄うと、発電などのコストが今の約2倍に膨らむなどとする試算を示した。電気料金の上昇を抑えつつ再生エネを最大限導入していくには、コスト低減が課題だと指摘している。
 公益財団法人地球環境産業技術研究機構が経産省の委託を受けて試算した。
 経産省は昨年12月、50年の再生エネ割合を5~6割とする目安を示した。試算ではこれを基に、再生エネで54%、原発で10%、水素やアンモニアの火力で13%、二酸化炭素(CO2)を大気中に放出しない技術を実用化したガス火力などで23%の発電を賄うと仮定。電力需要が3割以上増える前提で計算した。
 経産省は再生エネのコストが増える要因として、設備が消費地から遠いため送電線の増強が必要なことや、発電が不安定になった時のために蓄電池を備えておくことなどを指摘。再生エネ以外でも、水素やアンモニアによる火力発電も燃料の輸送費などが高く、これらを要因に電気料金が上がると説明している。
 一方、再生エネの費用はもっと安くなると主張する研究団体もある。この日の経産省総合資源エネルギー調査会基本政策分科会では「再生エネ100%の道を決して閉ざさないように」(東京大の松村敏弘教授)などと、再生エネを敬遠する意見が強まることを懸念する声も上がった。(妹尾聡太)

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