五輪開催の医療への負荷評価「開催する側の責任」と尾身会長…首相は明言せず

2021年5月14日 21時40分
記者会見する菅首相(左)と政府分科会の尾身茂会長

記者会見する菅首相(左)と政府分科会の尾身茂会長

 菅義偉首相は14日夜の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大が続く中での東京五輪・パラリンピックについて、開催可能な医療体制の判断基準を設けるかどうかについて明言しなかった。安全安心な大会は可能との立場を重ねて強調しただけだった。
 内閣記者会幹事社の本紙は、医療への負荷に関する具体的な基準を示し、科学的根拠に基づき、五輪開催の可否を判断すべきではないかと質問した。
 首相は「まずは感染拡大を食い止め、国民の命と健康を守ることが最優先だ」と主張。「国民の命や健康を守り、安全安心の大会を実現することは可能と考えている」と繰り返した。
 一方、同席した新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「開催するとすれば、医療への負荷を評価するのは開催する人たちの責任だ」と、首相に判断基準の明示を求めた。
 選手らが感染した場合の専用病床確保に否定的な意見が首都圏の知事から相次いでいることを踏まえ「国民も選手も等しく十分な治療を受けられる体制を五輪までに整えられるのか」とも本紙は質問。首相は「地域医療に支障をきたさないように確保できるよう調整している」とし、医療機関や潜在看護師に協力を要請していると説明した。
 本紙は医療負荷に関し再質問しようとしたが、指名されなかった。
 緊急事態宣言の発令後、地方に感染が拡大している現状認識について質問が出たが「新規感染者数が大阪では減少、東京はほぼ横ばいと認識している」と、一定の効果が出ているとの見解を示した。(関口克己)

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