父「みんな分かってくれたよ」 八王子中2自殺 再調査委が報告

2021年5月15日 07時18分

弁護士とともに記者会見する永石陽菜さんの父、洋さん(右)=八王子市で

 「みんな分かってくれたよ」。二〇一八年夏に自殺した八王子市の市立中学二年生、永石陽菜(ひな)さん=当時(13)=の父の洋さん(59)は十四日の記者会見で、市の再調査委員会がいじめと学校の不作為が自殺の原因と報告したことに、ほっとした表情を見せた。学校側には再調査報告を今後の教育に生かすよう求めた。
 永石さんの自殺に関し、最初に調査した市教育委員会の第三者委員会は一昨年八月、いじめと不登校の因果関係を認める一方で「自殺まで相当な期間が経過している」と直接の影響は否定した。当時の調査部会長は「理想の自分と不登校の自分とのギャップなどが複雑に絡み、自殺に至ったのではないか」と推測していた。
 洋さんは「(いじめから自殺まで)時間がたったのは学校の対応が的確でなかったからだ。『長引いたから分からなかった』で済む問題ではない」と学校への不信感を重ねて示した。再調査結果に関して事前に市側から説明を受けた後、仏壇の前で陽菜さんに手を合わせ、対応を誤った学校や当時の担任、部活動の顧問が変わってくれることを祈ったと明かした。
 再調査委は、陽菜さんの遺書や会員制交流サイト(SNS)の書き込み内容などをあらためて精査。報告書では、いじめを「自殺にいたる端緒」と認定し、責任を果たさなかった学校側の落ち度を批判した。委員長の倉持正勝弁護士は記者会見で「(当初の調査報告書は)突っ込みが不十分だった」と語った。 (布施谷航)

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