浅草・三社祭が静かに開幕、神輿不在で「やった感じしない」

2021年5月15日 18時51分
 浅草神社(台東区)の三社祭が15日、コロナ禍の中、静かに開幕した。例年であれば神輿が繰り出して浅草の街が華やぐ一日となるが、例大祭式典などに催しは限られ、祭りの高揚感は漂わなかった。2年続けて神輿担ぎはなく、町会の人たちからは「祭りをやった感じがしない」「今年も厳しいと思っていた」と本音が漏れた。(加藤健太)

◆みこがささげた平和祈る舞

 さわやかな陽気の中、午前10時に境内で式典が始まった。宮司やみこはマスクを着け、式典は淡々と進んだ。みこの舞は、自然の恵みに感謝する「豊栄の舞」に代わり、平和を祈る「浦安の舞」を昨年に続いてささげ、コロナの収束を祈願した。

例大祭式典で新型コロナの鎮静を祈願して奉納された「浦安の舞」=台東区で

 神楽殿では、五穀豊穣を祈って優雅に舞う「びんざさら舞」が奉納された。見物客は足元に置かれたマークに沿って立ち、間隔を空けてカメラを向けていた。

神楽殿で奉納された「びんざさら舞」。観客は、地面に置かれたマークの場所に立ち、間隔をとってカメラを向けていた=台東区で

 家族3人で境内を訪れた台東区の会社役員水野慎也さん(36)は「引っ越してきたばかりなので初めての三社祭を楽しみにしていた。来年こそは神輿を担いでみたい」と話していた。

◆お祭りムード高まるはずが

 本来なら町会の担ぎ手が一堂に会して、一気にお祭りムードが高まる日となるはずだった。町会からは代表者3人ずつが社殿を訪れ、おはらいを受けた後、氏子に配るお札を受け取った。
 浅草馬三町会の松下充男会長(73)は「神輿が出ると出ないとでは気分が全然違う。2年もやらないと祭りの段取りが分からなくなってしまわないか心配だ」と不安も漏らした。
 最終日の16日は、3基の宮神輿のうち「一之宮」だけを手押しの台車に載せて各町を巡る予定だったが、緊急事態宣言の延長を受けて取りやめた。昨年は10月に延期され、トラックに載せられた一之宮が町会を巡行した。

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