河合雅雄さん死去 97歳 霊長類研究の先駆者

2021年5月16日 07時40分
 
霊長類研究の世界的なパイオニアとして知られ、京都大名誉教授で日本モンキーセンター(愛知県犬山市)元所長の河合雅雄(かわいまさを)さんが十四日午前十一時四十七分、老衰のため兵庫県丹波篠山市の自宅で死去した。九十七歳。葬儀・告別式は親族のみで行う。喪主は妻良子(りょうこ)さん。
 兵庫県篠山町(現丹波篠山市)に生まれ、一九五二年に京都大理学部動物学科を卒業。名古屋鉄道が出資する日本モンキーセンターの立ち上げに加わり、五六年に犬山市に移り住んだ。その後、アフリカを中心に二十回もの海外調査を実施。霊長類の生態を文化や社会性に踏み込んで解明する先駆的な研究をし、多くの後進を育てた。
 京都大霊長類研究所所長や日本霊長類学会初代会長も歴任。二〇〇二年に帰郷、兵庫県立森林動物研究センター所長として、子どもらに自然の素晴らしさを伝えた。
 研究者として論文を発表する一方で、児童文学も手掛けた。七六年出版の自伝的ノンフィクション『少年動物誌』が、野間児童文芸新人賞を受賞してベストセラーに。「草山万兎(くさやままと)」の筆名もあり、晩年はファンタジー小説『ドエクル探検隊』を執筆した。九三年に中日文化賞を受賞した。二〇〇三年八月から〇四年七月の本紙朝刊で「子どもたちへ大人たちへ」を執筆した。元文化庁長官の心理学者河合隼雄(はやお)さん(故人)は弟。

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