神輿不在の東京・浅草「三社祭」 み霊移した木箱ひっそり軽トラック巡行

2021年5月16日 12時16分

トラックの荷台の載せられ、雷門前を通過する辛櫃(からひつ)=16日午前、東京・浅草で

 東京・浅草神社の三社祭は最終日の16日、み霊を移した木箱を軽トラックの荷台に載せ、浅草の街を巡った。新型コロナウイルス感染防止のため、台車で神輿を宮出しする代わりとして巡行。「密」の発生を防ごうと、日程やルートなど詳細は非公開で実施された。
 神社では午前9時すぎ、神職がみ霊を移した白木の箱を顔の前に抱えて社務所からゆっくりと現れ、白い幕で装飾された軽トラックの荷台に載せた。トラックは、今年境内から出ないことが決まっている3基の宮神輿の前を通り、街へ。にぎやかなおはやしの先導はなく、約1時間半かけて氏子の町会を淡々と巡った。
 コロナ禍にあって三社祭は当初、神輿を担がず、宮神輿のうち「一之宮」を手押しの台車に載せて巡る予定だった。緊急事態宣言の延長を受けて、台車も中止に。神輿が街に姿を見せないことが確定したが、祭りを主催する神社奉賛会は「いずれかの方法でみ霊を巡行する」と、手法を検討していた。
 告知がなかったため、沿道や境内の見物客はまばら。参拝に訪れていた東京都足立区の医療事務小野里昌子さん(54)は「事前に知らせたら集まってしまうだろうから」と非公開に理解を示しつつ、「町会の人たちは見物したかったのでは」と思いやった。(加藤健太)

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