イスラエル・パレスチナ衝突で国連安保理が緊急会合 米中の足並み乱れ

2021年5月17日 22時29分

14日、ガザ境界に向けて前進するイスラエル軍の戦車=AP

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】イスラエルとパレスチナの衝突激化を受け、国連安全保障理事会は16日、公開の緊急会合を開いた。各国が即時停戦を求める中、中国などは事態収拾へ向けた報道声明の発出を模索するが、イスラエルを擁護する米国は慎重姿勢で、安保理の結束が問われている。
 会合には衝突する双方も出席。「国際法を強く守り、民間人保護のために厳格な措置をとっている」と主張するイスラエルに対し、パレスチナが「われわれの家に侵入し、家族を恐怖に陥れる武装した泥棒」と非難するなど、根深い対立を見せつけた。
 これに対し、「双方が瀬戸際から後退し、暴力の繰り返しを終わらせなければならない」(英国)などと各国から自制を求める声が続出。グテレス事務総長も事態悪化を憂慮し「地域全体で過激主義を助長し、危険な不安定さを生む恐れがある」と警告した。
 今回の衝突開始以来、安保理会合は3回目だが、公開は初。日曜日の開催は異例で、今月の安保理議長国の中国は、この日の議論を受けた報道声明を作成し、早期収拾を図る意欲を示した。
 ただ、声明発出には全15理事国の合意が必要で、イスラエルを中東政策の要とする米国は、イスラエル非難につながりかねない声明よりも外交交渉を優先すべきとの立場とされる。
 会合では米国のトーマスグリーンフィールド国連大使が「米国は紛争を終わらせるために外交ルートを通じて努力を続けてきた」と強調。一方で中国の王毅国務委員兼外相は「ある国の妨害で安保理は声を1つにできていない」と述べ、米国に安保理の緊張緩和に向けた努力を支持するよう求めるなど、米中の足並みの乱れも見られた。
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