政府、入管難民法改正案の今国会成立を断念「混乱招けば、衆院選と都議選の苦戦必至」

2021年5月18日 19時45分
会談する自民党の二階幹事長(中央右)、立憲民主党の福山幹事長(同左)ら=18日午後、国会

会談する自民党の二階幹事長(中央右)、立憲民主党の福山幹事長(同左)ら=18日午後、国会

 政府、与党は18日、外国人収容と送還のルールを見直す入管難民法改正案の今国会成立を断念した。施設収容中だったスリランカ人女性死亡事案の映像開示を法務省が拒み、立憲民主党など野党が反発。採決を強行すれば世論の批判を招き、秋までにある衆院選に影響しかねないと懸念し、決定した。野党は衆院に提出していた義家弘介法務委員長の解任決議案は撤回したものの、映像開示は要求し続ける。
 野党国対委員長は18日午前、改正案対応を協議。立民の安住淳国対委員長は記者団に、映像を女性の遺族に開示しない場合、上川陽子法相に対する不信任決議案提出を選択肢にすると表明した。映像開示を巡っては18日の参院法務委員会で、出入国在留管理庁の松本裕次長が改めて保安上の理由を挙げ「開示は困難」と拒否した。
 事態の膠着を受け、自民の二階俊博、立民の福山哲郎両幹事長が国会内で会談。二階氏は法改正見送り方針を伝達し、福山氏は法務委員長解任決議案の撤回を伝えた。決議案は18日午後の衆院本会議で採決予定だった。
 公明党の石井啓一幹事長は党会合で「採決で突き進むと、参院に円滑に送った法案の成立も不透明になる。全体を見ての判断だ」と理解を求めた。自民党執行部の一人は「国会の混乱を招けば、衆院選と、7月の東京都議選での苦戦は必至だ」と指摘した。

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