イスラエル軍がレバノン領内に砲撃 戦線拡大に懸念の声、背後にイランの影も

2021年5月18日 20時05分
 【カイロ=蜘手美鶴】イスラエルとパレスチナ自治区ガザのイスラム主義組織ハマスとの戦闘激化に伴い、イスラエルとレバノン国境の緊張が高まっている。イスラエル軍は17日、レバノン領内に砲撃したことを明らかにした。レバノン側からロケット弾が発射されたことへの報復措置という。被害状況は明らかになっていない。AFP通信などが伝えた。

17日、レバノン・ベイルート郊外で、反イスラエル集会に参加するヒズボラ支持者ら=AP

 軍によると、17日未明にレバノン南部からイスラエルに向け6発が発射されたが、いずれもイスラエル領内に着弾しなかった。軍は声明で「レバノン側の発射地点に砲撃した」と述べた。ロイター通信によると、イスラエル軍から22発の砲撃があったという。
 13日にもレバノン南部のパレスチナ難民キャンプ付近からロケット弾3発が発射され、翌14日には国境付近でガザ空爆への抗議デモがあり、国境を越えようとした若者1人がイスラエル軍に射殺された。アウン大統領は「イスラエル軍の犯罪に強く抗議する」と声明を出した。
 レバノン南部では、イランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラが強い影響力を持つ。過去にもイスラエルと軍事衝突を繰り返し、今回の一連の攻撃にもヒズボラや関連組織が関与した可能性は高い。
 ガザ空爆については、イランの最高指導者ハメネイ師もイスラエルを激しく非難し、イランの影響力が強いイエメン、イラク、レバノンなどでは大規模な抗議デモが起きている。14日には、親イラン民兵が勢力を拡大するシリア領内からイスラエルにロケット弾3発が発射された。ガザ空爆の激化を受け、周辺国への戦線拡大も懸念される。

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