女性議員候補の擁立目標義務付け、自民反対で断念…超党派議連

2021年5月19日 06時00分
 女性議員の増加に取り組む超党派の議員連盟は18日、政党に男女均等の候補者擁立を促す「政治分野における男女共同参画推進法」の改正案をまとめた。女性候補者数の擁立目標設定の義務付けを目指したが、自民党などの反対で断念。女性が選挙に挑戦しやすくする環境整備の努力義務を盛り込むといった小幅な見直しにとどまった。(柚木まり)

◆セクハラ対策、努力義務に

 改正案は、政党に対し、女性の政治進出を阻む一因とされるセクハラやマタハラ対策を講じる努力義務を新たに規定。男性議員が多い現状を踏まえ、透明性に欠ける候補者選定方法の改善や、人材育成への取り組みなども求めた。今国会での成立を目指す。
 議連は当初、現行法で政党の努力義務とする女性候補者数の目標設定について、より強制力のある規定に格上げする方向で調整していた。だが、現職議員に男性が多い自民党は、女性候補者を増やしにくいことから難色を示し、日本維新の会も反対した。議連事務局長の国民民主党の矢田稚子参院議員は「議連としては目標設定の義務付けを目指して今後も法改正を重ねたい」と語った。
 この法律は2018年に議員立法で成立。政党が女性議員増の取り組みを怠っても罰則規定はなく、実効性が伴わないことへの懸念は根強かった。
 内閣府は今月、法施行後初めて各党の目標設定を調査・公表。野党が女性候補者の擁立について「当面は3割、最終的には男女半々」(立憲民主党)、「50%」(共産党)、「35%」(国民民主党)などと意欲的な数値を掲げる一方、自民、公明、日本維新の会の3党は設定せず。19年の参院選では、全候補に占める女性比率が28%と過去最高だったが、自民党は14・6%、公明党は8・3%と与党の低さが際立った。
 女性の政治参加を支援する市川房枝記念会の久保公子理事長は、改正案について「女性候補者数の目標設定が努力義務のままでは、政党は適当にごまかして済ますだろう。有権者は、政党の姿勢を投票の判断材料にしていると知らしめなければ、実質的な効果は得られない」と指摘した。

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