【動画】「収容中のビデオ開示せず」…ウィシュマさん遺族が批判 入管法改正、今国会断念

2021年5月18日 22時11分
 「真実で公正な答えがほしい。だまされたくない」。今国会で成立が目指された入管難民法改正案が18日、法案への批判が高まる中、断念された。入管に収容中死亡したスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(33)への対応を巡り遺族は上川陽子法相と面会したが、お悔やみの言葉を述べるだけで謝罪はなかった。改正案が成立すれば送還対象だった外国人からは安堵あんどの声も上がった。

◆上川氏と面会

 上川氏は同日午後6時、法務省内でウィシュマさんの遺族らと面談し「心からお悔やみ申し上げたい。最終報告が出たら責任を取りたい」と言葉をかけた。一方、これに先立ち面談した佐々木聖子出入国在留管理庁長官は「最終報告後も(ウィシュマさんが収容中の様子を映した)ビデオは開示しない」と伝えた。遺族は納得しておらず、ビデオが開示されるまで日本での滞在を延長する方針だ。

上川法相との面会を終え、報道陣の質問に答える死亡したウィシュマ・サンダマリさんの妹のワヨミさん(右)とポールニマさん(左)=東京・霞が関で

 同行した指宿いぶすき昭一弁護士によると、上川氏は「子どもを同じように持つ身として、今回のことは心よりお悔やみ申し上げる。最終報告書がまとまれば、責任を取る」と言葉をかけ、握手して遺族の肩を抱き寄せたという。
 佐々木氏は、ビデオの開示を要望するウィシュマさんの妹のワヨミさん(28)とポールニマさん(26)に「ビデオを見せることはできない。報告書に文字で書き込む」と説明した。

◆遺族「責任をとるのか」

 ワヨミさんは「明らかに都合の悪いことを隠そうとしているように思える。きちんと責任を上川氏がとるのか。納得できない」と批判、ポールニマさんとともに「ビデオを見ずして、母親に報告できない。ビデオを見せてもらうまで日本にいる。日本の市民の方々はどうか一緒に応援してほしい」と訴えた。(望月衣塑子)

おすすめ情報

社会の新着

記事一覧