木村花さん死後Twitterに「地獄に落ちな」 中傷の男性に129万円支払い命令

2021年5月19日 13時45分
 フジテレビの番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん=当時(22)=が自ら命を絶った後、長野県茅野市の男性のツイッターで心情を傷つけられたとして、母親の響子さん(44)が約294万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であった。池原桃子裁判長は男性に約129万円の支払いを命じた。

亡くなった木村花さんが描かれたTシャツを着て、記者会見に臨む母親の響子さん=19日、東京・霞が関の司法記者クラブで

◆母・響子さん「救いの糸口に」

 池原裁判長は男性がこれまでの弁論に出廷せず、答弁書での反論もなかったことから事実関係を認めたと判断。慰謝料50万円と弁護士費用のほか、男性を特定するための調査費用全額を賠償額とした。
 響子さんは判決後、東京都内で記者会見し「誰かを追い詰めたことからは一生逃れられない。自分のしたことに向き合い、償ってほしい。判決が、いま苦しんでいる人たちの救いの糸口になれば」と話した。
 判決によると、花さんが会員制交流サイト(SNS)で誹謗中傷を受けて昨年5月に自死した後、男性はツイッターに「あんたの死でみんな幸せになったよ、ありがとう」「地獄に落ちなよ」と投稿した。

◆専門家「抑止につながる」

 インターネットでの言葉の暴力を巡っては、総務省の「違法・有害情報相談センター」への被害相談は約5200件(2019年度)に上り、10年前の約9倍に急増。政府は今年4月、投稿者の特定を迅速化させるため、プロバイダー責任制限法を改正した。
 駿河台大の小俣謙二教授(社会心理学)は「問題のある投稿には賠償責任のリスクがあることが、今回の判決ではっきりした。安易な誹謗中傷の抑止につながるはずだ」と話した。 (山田雄之)

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