ガザ空爆に抗議、イスラエルとパレスチナ自治区で異例の同時スト 停戦への動きも活発化

2021年5月19日 20時42分
 【カイロ=蜘手美鶴】イスラエルとパレスチナ自治区ガザの間で攻撃の応酬が続く中、イスラエルと自治区ヨルダン川西岸では18日、アラブ系住民やパレスチナ人によるイスラエルのガザ空爆に抗議するストライキがあった。一部の参加者はイスラエル治安部隊と衝突、4人が死亡した。一方で、停戦に向けた仲介国による外交努力が加速しているとみられる。

18日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、閉じられた店の前で座り込むパレスチナ人=AP

◆「怒りの日」治安部隊と衝突

 イスラエルとパレスチナ自治区で同時にストが行われるのは極めて異例。「怒りの日」としてソーシャルメディア上で参加が呼びかけられ、パレスチナ人らが居住地の店舗や学校などから離れ、検問所やユダヤ人入植地の近くに集合。西岸のラマラなどでは治安部隊との衝突が起きた。
 ガザでは19日も空爆が続き、これまでに219人が死亡。国連によると、10日以降、空爆で病院を含む建物約450棟が全半壊し、約5万2000人が住居を失った。イスラエル軍によると、ガザを実効支配するイスラム主義組織ハマスのロケット弾で、12人が死亡した。

◆エジプトが仲介で協議続く

 一方、地元メディアなどによると、停戦合意へ向けた動きも活発化している。イスラエルの民放チャンネル12は18日、エジプトの仲介で、ハマス側が20日からの停戦に応じたと報道。ハマス高官は報道を否定したが、声明で「仲介国と真剣な話し合いを進めている」と述べ、停戦に向けた協議が続いていることを明らかにした。
 エジプトは過去にもイスラエルとハマスを仲介しており、2014年の大規模衝突の際は、エジプトの停戦案を受けて戦闘が終息した経緯がある。
 ハマスは停戦合意協議の条件として、抗議活動で拘束されたパレスチナ人の釈放や、東エルサレムのパレスチナ住民への退去命令取り消しなどを求めている。

◆イスラエル首相は停戦に言及せず

 イスラエルのネタニヤフ首相は19日、欧米など各国大使と会談し、ガザ空爆について説明。記者会見では「戦闘を終わらせようとしている」としながらも、「空爆はハマス関係者を狙っている。幹部らは市街地にかくれ、住民を人質として使っている」と正当性を主張。停戦については言及しなかった。

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