「貨客混載」で朝採れトマト 山梨から八王子 JR職員が輸送

2021年5月20日 06時39分

採れたてのトマトを品定めする買い物客=いずれもJR八王子駅で

 JR八王子駅構内の「やまたまや」で19日、山梨県から中央線特急列車で運んだ採れたてのトマトが販売された。新型コロナの感染拡大で鉄道利用者が減少する中、空いている旅客スペースを活用して貨物を運ぶ「貨客混載」は全国で進んでおり、中央線も特産品の輸送で収益アップの道を探っている。 (布施谷航)
 この日、運ばれてきたのは、山梨県甲斐市の「赤坂農場」で採れた中玉サイズの「フルティカ」。糖度が高く「赤坂とまと」のブランドで販売されている。通常は店頭に並ぶまでに二、三日かかるが、この日はJR東日本八王子支社の社員数人が甲府駅で早朝に収穫した計七十パックを手分けしてリュックに詰め込み、午後零時半過ぎ発車の特急で八王子駅に運んだ。
 中央線で地方の特産物を輸送するのは、二月に甲州市で採れたイチゴを八王子駅に届けたのに続く第二弾。イチゴは収穫翌日の未明に回送列車に載せたが、今回は収穫当日に乗客と一緒に輸送した。特急は午後一時半過ぎに八王子駅に到着。社員はわずか一分の停車時間内に手際良く積み下ろした。

リュックに詰めた朝採れトマトを特急から運び出すJR職員

 コロナ禍による鉄道需要の減少は全国の鉄道会社を直撃した。苦境を打開しようと、新幹線や在来線で特産物を都市部に輸送する貨客混載の取り組みは各地に広がっている。産地にとっても、新鮮な地場産品を素早く消費者に届けられるため、販路拡大のメリットがある。
 「やまたまや」では、販売開始と同時に客がパックを手にして新鮮なトマトを買い求めた。JR東日本八王子支社の担当者は「今回は試験的な販売。様子を見て今後も続けるか検討したい」と話している。
 特急で輸送する朝採れ「赤坂とまと」の販売は、二十二日も午後二時ごろから行われる。一パック三百八十円。

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