県知事選 4選狙う現職VS前国交副大臣 コロナ、リニア 政策の違いは 

2021年5月20日 07時37分
 六月三日告示、二十日投開票の静岡県知事選は、四選を目指す川勝平太知事(72)と、岩井茂樹前国土交通副大臣(52)=自民推薦=の事実上の一騎打ちとなる。感染が急拡大する新型コロナを巡り、両者がワクチンの早期接種の必要性を強調。川勝知事が争点化を狙うリニア中央新幹線南アルプストンネル工事の問題では、工事で発生する湧水の全量戻しの必要性を巡って、違いが出ている。二人のこれまでの会見などから考え方を比較した。 (知事選取材班)
 県内では、ワクチン接種が他県に比べ遅れており、国が七月末までの高齢者への接種終了を目標とする中、各市町の接種計画も八月までかかると回答している市町がある。
 川勝知事は早期接種に向け、各市町とのウェブ会議で接種状況を聞いている。「前倒しができるか、県が市町に何ができるか早急にまとめたい」との方針を示している。
 一方、岩井氏はワクチンの早期接種について「(医師や看護師など)医療資源の確保が大事。接種場所を増やす」との基本方針を説明。民間企業のノウハウを生かすことや、病院や自治体間の情報共有を進め、柔軟に対応していくことの重要性を指摘している。
 リニアについては、川勝知事は、大井川の水量減少や南アルプスの自然環境への影響が懸念されるとして、静岡工区の着工を認めていない。当初、岩井氏が国交副大臣だったことから「国交省の顔」と指摘し、「リニアを進める側と止める側で意見が対立する」との構図を示した。
 だが、その後、岩井氏が「流域住民の理解と協力なしに着工すべきではない」と発言。流域の理解が前提となることを強調している。
 これに対し、川勝知事はトンネル工事で出る湧水の県外流出分も含めた全量をどう戻すかという点が「最も違う」と指摘。JR東海が示した、山梨県内の湧水を最大二十年かけて戻すという案は「流域の水、生物を守れるのか懸念がある」と否定した。
 一方、岩井氏は全量戻しについて「(国交省の)有識者会議でも県との溝が埋まっていない」との認識。「科学的根拠に基づくことが重要。偏らずに判断し考えないといけない」とだけ述べ、全量戻しの必要性は明言していない。

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