正しい番号でもワクチン予約できず 板橋、目黒で数十件…防衛省の大規模接種システムに新たな欠陥か

2021年5月21日 06時00分

スマートフォンに表示される「自衛隊東京ワクチン接種Web予約」ページの画面

 防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの東京大規模接種センターのインターネット予約システムで、正しい接種券番号などを入力したのに予約できない人が相次いでいることが、自治体などへの取材で分かった。同システムでは、架空の番号を入力しても予約できてしまう欠陥が見つかっているが、新たな欠陥がある可能性が浮上した。(大平樹)

◆「入力に誤り」先に進めず

 予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。
 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の入力誤りに気付いて認証画面に戻ると、入力が進まなくなるという共通点があった」と語った。
 防衛省は、架空予約可能の欠陥について、「自治体側から接種券番号などのデータを取得しておらず、虚偽予約を防ぐシステムを短時間で実現するのは困難だった」などと釈明する一方、正しい番号の入力を呼び掛けていた。

◆有識者「自治体超えて番号重複か」

 ITに詳しい立命館大の上原哲太郎教授(情報セキュリティー)は、接種券番号は10ケタであることだけが全国一律で、各自治体が独自に番号を発行しているため、自治体をまたいだ重複番号がある可能性を指摘。その上で「このシステムでは、ある接種券番号と生年月日の組み合わせで認証が完了すると、同じ接種券番号では、別の自治体のものでも受け付けなくなる仕組みだったのでは。これでは後に入力した人は正しい番号でも予約できないはずだ」と話した。

◆防衛省「把握せず」 開発会社「防衛省に聞いて」

 防衛省は本紙の取材に「現時点では把握していない」と回答した。予約サイトの開発会社「MRSO」(港区)の担当者は「防衛省に聞いてほしい」と述べるにとどまった。

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