イスラエルに翻弄されたバイデン政権 中東対立に抑え効かず

2021年5月22日 06時00分
 【ワシントン=金杉貴雄】パレスチナ自治区ガザを巡る衝突で、米国のバイデン政権は仲介に乗り出したものの抑えが利かず、同盟国イスラエルに翻弄ほんろうされた。停戦までに子どもを含め民間人に多くの犠牲者を出し、政権が目指す中東安定化への道が険しいことをうかがわせた。
 バイデン米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と11日間で6回も電話で協議。自治政府のアッバス議長や周辺国首脳に対しハリス副大統領や国務、国防両長官らも含めた電話協議は60回を超えたが、事態はなかなか沈静化しなかった。
 特にバイデン氏がイスラエルに配慮し「自衛の権利」を支持する一方、パレスチナの民間人が多数巻き添えになっていることを非難しなかったため、ネタニヤフ氏はお墨付きを得たとばかりに攻撃を激化させた。
 バイデン氏は20日、停戦合意を受け「対立を終わらせる決断をたたえた」とネタニヤフ氏を称賛。停戦を仲介したエジプトのシシ大統領に謝意を示した。
 「パレスチナ人とイスラエル人は等しく安全に暮らし、自由と繁栄を享受するに値する。そのために米国は静かで絶え間のない外交を続ける」と強調したが、「対立縮小に自信はあるか」との記者の問いには答えなかった。

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