海外選手の五輪事前合宿 悩むホストタウン「感染状況でどうなるか」

2021年5月22日 07時10分

ベトナムのホストタウン国分寺市の小学校で2019年1月、給食を食べながら交流するベトナムのパワーリフティングのパラアスリートと児童ら=市提供

 新型コロナの影響で東京五輪・パラリンピックの海外選手団の事前合宿の中止が相次ぐ中、多摩地域のホストタウンも頭を悩ませている。すでに一部の合宿は中止が決まった。予定通り受け入れる自治体も、海外アスリートとの交流に期待する一方、今後の感染状況によっては合宿の開催が危ぶまれる不安を抱える。
 多摩地域では十五市がホストタウンに登録。このうち事前合宿が予定された十市では、八王子市の台湾パワーリフティング、青梅市のドイツ・カヌースラローム、国分寺市のベトナム・パラ水泳、多摩市の台湾バドミントンの合宿が中止になった。いずれも海外チーム側から申し出があった。
 八王子市には十八日、台湾のパラリンピック委員会から「断腸の思いで(合宿を)見送る」との書簡が届いた。「別の交流方法を通じ、八王子という美しい都市を選手達に知ってもらうことを期待する」との意向も示されたという。
 国分寺市は大会期間中、ベトナム選手団のパブリックビューイングは実施する予定。担当者は「コロナ収束後には市民との交流事業をしたい」と語った。多摩市の担当者は合宿中止について「台湾側と何度もやりとりして準備してきた。残念だ」とこぼした。
 今のところ事前合宿が、実施される見通しの自治体にも悩みは尽きない。八王子市では、米スポーツクライミング代表団も事前キャンプを実施する計画。市の担当者は「他の競技種目で、米国の事前キャンプを取りやめた自治体もある」と今後の感染状況に神経をとがらせる。
 立川市は、ベラルーシ新体操の事前キャンプを市内と宮城県白石市、柴田町で順に行う予定を変更し、都内の感染状況を踏まえ会場を宮城県内だけにした。担当者は「選手の移動には感染リスクがある。競技に集中してもらいたい」と説明した。オーストラリア、オーストリアのホストタウン府中市の担当者は、選手と市民の交流に向け「パーテーションで区切るなど準備が大変だ」と話した。
 三鷹市は四月下旬にチリ側と合宿を予定通り行うと書面で確認した。ただ、担当者は「全国の感染状況によってはどうなるか分からない」と漏らす。キルギスのホストタウン羽村市には、同国柔道連盟から「羽村市に行くのは難しいかもしれない」と連絡があった。

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