<ぱらぱらじっくり 教育に新聞を>「はじめての新聞づくり」 小学生向け参考書を発刊

2021年5月25日 07時15分

漫画で分かりやすく説明されている「はじめての新聞づくり」全5巻

 小学生が学級新聞や学習新聞をつくるときの参考書「はじめての新聞づくり」(全五巻)が、児童図書出版社の小峰書店(東京都新宿区)から発刊された。新聞づくりのコツや注意点が親しみやすい漫画で説明されており、ページをめくりながらその手順に沿って取り組めば、未経験者でも自分らしい新聞づくりができるよう工夫されている。
 実際に小学生たちがつくった学級新聞や、夏休みの自由研究新聞などの実例を、各巻で豊富に紹介している。スクラップした新聞記事を貼りつけて感想や意見を添えた「切り抜き新聞」もある。そうした作品の提供は、千葉県内の教師でつくる同県新聞教育研究会が全面的に協力した。
 同会事務局長で、東京新聞NIEアドバイザーでもある武藤和彦さんは「子どもたちが新聞のことを学ぶなら、やはり『自分で書けるようになる』のが大切です」と、三十年以上におよぶ教室での指導経験を元にこう指摘する。
 「新聞を読んでみようとか要約してみましょうとか、もちろんそれもいい。でも新聞って、せっかく読んだんだったら、『自分もつくってみたい』となったほうが絶対、本物だと思うんですよ。多角的に情報をとらえ、自分で咀嚼(そしゃく)した言葉があふれ出す。広く読んでもらえるような記事をどう書くのか。大人がつくる新聞も各社競い合うように工夫している。それを見てほしいし、子どもたちにも挑戦してほしい。それが『個』を生かすことにもつながるんじゃないでしょうか」
 提供された子どもたちの新聞作品を見て、編集プロダクションの立場で今回の本づくりに関わった飯沼基子さんは「どれもよくできていて、それが新鮮だったし、心を動かされた」という。
 小学校は現在、一人一台のタブレットPCが配備される時代。「正直に言うとなぜいま新聞づくりの本なの?という思いが最初はあった」と飯沼さんは明かす。「でも今回の編集に参加してみて分かった。新聞づくりは読む力、取材する力、書く力、グラフや地図を使いこなしてまとめる力など、いろんな力が必要な総合的な作業なんです。すべての教科に通じる、とてもよい学びなのだと思います」
 本では子どもたちの新聞作品でどこが具体的に工夫されているのかを「はなまるマーク」で示してある。「新聞づくりが分かりやすく解説された最新の本が欲しい」との学校現場から寄せられた声に応える仕上がりとなっている。
 図書館蔵書としても長く愛読してもらえる「堅牢(けんろう)製本」で一冊が三千八十円。問いあわせは小峰書店=電03(3357)3521=へ。 (東松充憲)

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