ワクチン「二重予約」都内で相次ぐ 世田谷283人、足立16人…区の接種キャンセルせず

2021年5月26日 22時23分

自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチン大規模接種センターに向かう人たち=24日、東京・大手町で

自衛隊が24日に開設した新型コロナウイルスワクチン大規模接種センターの東京会場で接種を受けた人が、居住する23区の接種会場での接種予約を入れたままにしている「二重予約」が、世田谷、目黒、足立区などで確認されたことが分かった。二重予約が維持されると、ワクチンが無駄になる恐れがあり、各区はキャンセルを呼び掛けている。(山下葉月、井上靖史、砂上麻子、宮本隆康)

◆自衛隊と区、違うワクチン

 ワクチンは、自衛隊会場は米モデルナ製、23区の会場は米ファイザー製と種類が異なり、健康にも関わるため、国で先に接種した人は、区で2回目の接種を受けられない。
 世田谷区の26日午前8時半現在のまとめでは、24、25両日に自衛隊会場で接種を受けた区内の高齢者1620人のうち、2割弱にあたる283人が、区の予約をキャンセルしていなかった。区は26日、該当者の予約を取り消し、新たな予約枠にあてる方針を決めた。
 目黒区は、25日までに自衛隊会場で接種した362人の区民のうち、二重予約が判明した6人の予約を取り消した。
 足立区の場合、25日までの2日間に自衛隊会場で接種した区民は145人。このうち16人が区の接種予約をしていることが分かり、「二重予約が確認されたら予約を取り消す」とホームページで知らせる方針を決めた。
 江東区でも数件の二重予約が確認された。中央区は15人が国の接種を受けたが、区との二重予約はなかったことを確認した。
 自衛隊会場で接種すると、国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」に登録される。自治体はこのシステムにアクセスして、住民の二重予約について調べられる。
 足立区は一部報道のあった26日午前、初めてVRSを使い二重予約を確認した。担当者は「区の集団接種に余裕があり、『予約が取れない』という問い合わせもなかったので、遠方の自衛隊会場まで行く区民がいるとは思わなかった」と話す。
 VRSを使った照会に慎重な自治体もある。杉並区の担当者は「個人情報を取り扱う区外のシステムの利用の規定を確認している」と説明する。

◆まだ他の区も…

 港区や大田区は26日現在、二重予約の人数を把握していないが、今後、明らかになる可能性があるとしている。

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