時短協力金支給「遅すぎない?」...飲食店「要請するなら約束守って」 1都3県未支給率まとめ

2021年5月29日 06時00分
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、営業時間の短縮要請に応じた飲食店に対する1都3県の協力金の支払いが一部で遅れている。2カ月前に受け付けを始めた申請分でさえ、東京都で1割、千葉県で2割近くの支給が完了していない。一部の店では協力金が振り込まれないため、やむなく通常営業に踏み切る店も出ている。(原田晋也、森本智之、皆川剛)

◆通常営業に踏み切る店も

「時短要請に協力したいが、できない」と話す藤嶋由香さん=東京・新橋で

 「要請するなら約束は守ってほしい」。東京・新橋の「やきとんユカちゃん」を経営する藤嶋由香さんは、苦しい胸の内を明かす。協力金の支給遅れなどに反発し、今では店は午後11時半まで営業し、酒類も提供している。
 3度目の緊急事態宣言が出るまでは時短営業に応じ、協力金も受け取ってきた。しかし昨年12月ごろから徐々に申請から支払いまでの時間が長くなった。1月8日~2月7日に要請に協力した分は3月17日に申請。5月15日になってようやく書類の不備の指摘があり対応したが、まだ振り込まれていないという。
 「宣言延長のたびに気持ちがすり切れそうになる。これ以上続くのは耐えられない」。東京・神保町のロシア料理店「ろしあ亭」店主の北市泰生きたいちやすおさんは、2月8日以降の分をまだ受け取っていないという。
 東京都は2月8日~3月7日分で7万4395件の協力金の申請を受け付けたが、10・8%に相当する8035件の支給を終えていない。今月31日までは申請を受け付けている3月8日~31日分は、未支給が半数近くに上る。
 東京都の担当者は「時短やコロナ前の営業実態の証明を求めており、書類や写真に不備があると追加のやりとりが生じて支給までの時間が長くなってしまう」と説明。過去に申請があった事業者は手続きを一部簡素化するなどして、支給を早めているという。

◆審査複雑化 4月分以降さらに遅れる?

 これまでは要請に従った日数に応じて定額を支給していたが、4月中旬からの分は、事業規模に応じて大規模な店ほど多く支払う形式に変わるため、審査が複雑となる。支給遅れがさらに生じかねない。
 各自治体は今後、人員を増やすなど審査の体制を拡充する方針。だが、2月8日~3月7日の対象分で20%近くが未支給の千葉県の担当者は「スムーズにいくかどうか、やってみないとわからないところがある」と懸念を示す。

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