アジア系、ユダヤ系への人種差別「許さない」 バイデン氏、ヘイトクライム撲滅への大統領令に署名

2021年5月29日 21時36分
大統領専用機から降り立ったバイデン大統領(右から2人目)とジル夫人(同3人目)=28日、米デラウエア州で

大統領専用機から降り立ったバイデン大統領(右から2人目)とジル夫人(同3人目)=28日、米デラウエア州で

 【ワシントン=金杉貴雄】バイデン米大統領は28日、アジア系米国人などへの差別や偏見、憎悪犯罪(ヘイトクライム)の撲滅に向けた「大統領諮問委員会」を設置する大統領令に署名した。ユダヤ系米国人への攻撃を非難する声明も発表。政権として差別に対応する姿勢を強調した。
 米国では新型コロナウイルスが中国から広がり、トランプ前大統領が「中国ウイルス」と繰り返しやゆした影響で、アジア系への差別や暴力が急増している。
 バイデン氏は政権発足直後から、アジア系差別を問題視。今回の大統領令では「アジア系への偏見や人種差別がこの国に深く根を下ろしていることが再び明るみに出た」と指摘した。
 諮問委では、差別解消政策や憎悪犯罪に詳しい専門家が大統領に助言。ホワイトハウスを中心に作業部会を設け、対策を推進する。
 バイデン氏は今月、米議会が超党派で可決したアジア系への憎悪犯罪対策を強化する法案にも署名し、同法が成立している。
 一方、米国内ではイスラエルとパレスチナの衝突を機に、ユダヤ系への暴力や嫌がらせが多発している。バイデン氏は28日の声明で、こうした行為は「ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を思い出させる」と非難。「私は同胞の米国人が出自や信仰のために攻撃されることを許さない。憎しみや危険なうそ、陰謀論の組み合わせが、米国人を危険にさらすことを許してはならない」と語った。

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