<新型コロナ>キャンセル分ワクチン 大半の自治体 活用に工夫 本紙調査

2021年5月30日 07時15分
 新型コロナウイルスのワクチン接種で、急なキャンセルが出たら余ったワクチンを誰に打つか−。東京都内で自衛隊が運営する大規模接種センターの予約が県内からも可能になり、「二重予約」を解消するためのキャンセル増加も見込まれる。本紙が県内三十三市町村に、集団接種会場での対応を聞いたところ、大半の自治体がワクチンを無駄にしないため工夫していた。 (杉戸祐子、石原真樹)
 最優先で打つ相手として回答が最も多かったのは、あらかじめキャンセル待ちの登録をした高齢者に駆け付けてもらう方法だった。逗子、綾瀬の両市のほか、葉山、二宮、中井、大井、松田、山北、開成、真鶴の八町と清川村の計十一市町村が取り入れていた。
 逗子市はワクチンを有効活用する目的から「善意のボランティア」と位置付けて四月に募集し、八百十四人が登録した。また、中井町はそもそもキャンセルを出さないよう、接種日の六日前〜前日に、対象者に確認の電話をかけている。インターネットで予約した人が「予約できていない」と誤解していたケースがあり、キャンセルを事前に回避できたという。
 会場の医療従事者や運営スタッフを最優先すると答えたのは横浜、相模原、横須賀、平塚、三浦、大和、伊勢原の七市と、寒川、箱根の二町の計九市町だった。このうち横須賀市は該当者が見つからなければ、現場出動することもある消防局の事務職員に、三浦市は介護従事者や仕事で不特定多数の住民と接するバスやタクシーの運転手、電車の運転士や駅員らに接種するとした。
 民生委員や自治会長を挙げたのは厚木、海老名の両市と愛川町。同町の担当者は「地域の高齢者を回ってもらうから」と説明する。
 秦野市は小中学校の養護教諭、湯河原町は消防職員を最優先するとした。大磯町はデイサービスなど施設接種の対象にならない高齢者施設の従事者に事前に登録してもらっている。川崎市は会場近くの消防職員、保育園・学校職員、区職員の希望者を候補とする。
 検討中と答えたのは、小田原、茅ケ崎、座間、南足柄の四市だった。
 また、二十八日時点で、集団接種でキャンセルに伴うワクチンを廃棄したことがあると回答した自治体はなかった。

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