<国吉好弘の埼たまNOW>五輪メンバー最終選考へ 狭き門 県勢の当落は

2021年5月30日 07時17分

6月に親善試合を行うU−24日本代表に浦和レッズ所属で唯一選ばれたGK鈴木彩艶

 開催の可否や観客の有無などで揺れ続けているものの、東京オリンピックが約二カ月後に迫っている。サッカー男子は20日、6月5、12日に行われるU−24(24歳以下)日本代表の国際親善試合2試合に出場するメンバーが発表された。この2試合が最終選考となり、オリンピック本番のメンバーが決まる。
 今回選ばれたのは27人。オーバーエージ(OA)枠の吉田麻也(サンプドリア=イタリア)、酒井宏樹(マルセイユ=フランス)、遠藤航(シュツットガルト=ドイツ)の3人も含まれている。本番の登録メンバーはわずか18人で、OAの3人を除くと、晴れの舞台に立てるのは24人のうち15人だけ。自国開催のオリンピックに出場することは選手にとって一生に一度あるかないかの名誉で、誰もがかなえたい目標であることは間違いない。埼玉県に関連する選手は何人残れるだろうか。
 まずOAのうち遠藤は2016年から18年まで浦和レッズでプレーした選手で、ベルギーのシントトロイデンを経て19年夏に移ったシュツットガルトで主力として活躍、2部にいたチームを1部へ昇格させる原動力となった。今シーズンも中盤のポジションで攻守に存在感を発揮。現地で重視され、試合ごとに記録される相手選手との球際での1対1の戦いにおける勝利数でリーグ1の成績を残した。日本代表でもレギュラーに定着して安定したプレーを見せている。
 もう1人のOAの酒井は今シーズンでマルセイユを離れ、この夏からレッズに加わることが濃厚だ。ダイナミックな攻め上がりと激しい守りで攻守にレベルの高いプレーができる。
 また、遠藤と同様にレッズからシントトロイデンへ移籍した橋岡大樹も27人に入っている。今春のキャンプまではレッズでプレーし、Jリーグ開幕直前に移籍が決まった。まだ半年ほどだが、ベルギーでもポジションを獲得して活躍した。レッズの下部組織から育ってきた選手だけにサポーターはその雄姿をオリンピックで見たいだろう。橋岡は右サイドバックでもセンターバックでもプレーできるところが強みだが、皮肉にもOAで同じポジションの酒井が入ったため、メンバー入りは当落線上だ。
 現レッズ所属で唯一選ばれたのがGK鈴木彩艶(ざいおん)。これまでも年代別代表には選ばれてきたが、今回のチームに選出されたのは初めて。というのも02年生まれでまだ18歳、今回のメンバーで最年少なのだ。次回24年のパリ五輪にも参加資格がある。GKにはサンフレッチェ広島の大迫敬介、鹿島アントラーズの沖悠哉、湘南ベルマーレの谷晃生もおり、いずれもJ1のチームでレギュラーとしてプレーしている。2人しか残れない中に入るのは相当厳しいが、Jリーグでわずか3試合に出場しただけで選ばれたのは、それだけポテンシャルが高く評価されたからでもある。大逆転で選出がないとは言えない。
 埼玉関連の選手の選出も気になるが、このチームにはヨーロッパで活躍するDF冨安健洋(ボローニャ=イタリア)、MF堂安律(ビーレフェルト=ドイツ)、久保建英(ヘタフェ=スペイン)や、国内で川崎フロンターレの昨季の2冠に貢献した三笘薫、田中碧(あお)、旗手怜央といったタレントがひしめき、目標の金メダル獲得も夢ではない。まず6月の2試合に注目したい。

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