石岡の「医師会病院」廃止へ 「送迎ないと通院大変」

2020年1月25日 02時00分

石岡地方医療対策カンファレンスに出席する委員ら=石岡市役所で

 石岡、かすみがうら、小美玉の3市の医療課題の対策を取りまとめた「石岡地域医療計画」が決定した。計画に基づき石岡市内の2医療機関の再編統合も決まり、市西部の八郷地区の医療を担ってきた医師会病院(大砂)が廃止されることになった。交通も不便になり、市民からは不安の声が漏れる。(水谷エリナ)
 三市の市長と石岡市医師会の会長でつくる「石岡地方医療対策カンファレンス」が二十二日、計画案を了承した。四月以降、計画に基づき施策が展開される。
 計画は、石岡市と、かすみがうら市千代田地区、小美玉市玉里地区が対象となる。計画などによると、中核病院の医師会病院と石岡第一病院(石岡市東府中)を再編統合し、公立の「(仮称)石岡地域医療センター」を第一病院を増築する形で整備する。
 回復期病床を増やすことで、重症の救急患者に対応する三次救急病院からの患者の受け入れを強化する。これに伴い、医師会病院は廃止される。
 二病院の再編統合によって山王台病院(東石岡)に病床四十床を配分し、医療体制の強化を図る。産科の新設や小児科の充実化なども具体的な対策として挙がっている。再編統合を終える時期は決まっていない。
 三市を含む石岡地方の医療体制を巡っては、市民らから、緊急診療や産科、小児科などを拡充させる要望があり、見直しが始まった。医療関係者による計画案がまとめられ、昨年十一月にカンファレンスへ示されていた。
 計画案に市民の意見を反映するため、昨年十二月から今月まで、パブリックコメント(意見公募)を実施。「患者のことを第一に考えた計画を」などとする一件が寄せられた。
 一方、医師会病院が廃止されることに、不安の声が上がっている。医療計画でも、医師会病院が担ってきた八郷地区の患者への医療体制の確保が課題の一つとしている。
 医師会病院の送迎車で通院している無職の飯田一郎さん(68)も「病院がなくなったら困る。送迎があればいいけど、自分で運転できない人が石岡第一病院まで行くのはお金もかかって大変。ほかにも困る人はたくさんいると思う」と不安視する。
 市議からも「八郷地区の医療が手薄になるのでは」などの声が寄せられており、市地域医療対策室は「市民の不安は受け止めている。具体的な対策を検討していく」としている。
 市は医療計画の周知を図るため、二月九日午後一時半から「ふれあいの里石岡 ひまわりの館」(大砂)で、市民や医療関係者が地域医療体制について意見発表するシンポジウムを開く。参加無料で、申し込み不要。問い合わせは市地域医療対策室=電0299(23)1111=へ。

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