島根で全国植樹祭 両陛下がリモート参加…「緑の循環、実現に期待」

2021年5月30日 21時25分

第71回全国植樹祭で島根県大田市の式典にリモートで参加された天皇、皇后両陛下=30日午後(代表撮影)

 第71回全国植樹祭の式典が30日、島根県大田市の三瓶山さんべさん北の原で開かれ、天皇、皇后両陛下は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、住まいがある赤坂御用地(東京都港区)からライブ中継画面を通してリモートで参加された。主要地方行事へのリモート参加は初めて。土の入ったプランターに植樹するなど異例の式典となった。

◆大型モニターで中継

 赤坂御用地と式典会場には大型モニターが設置され、双方の様子が映し出された。陛下はあいさつで、戦後に造成された森林資源が利用期を迎えたことに触れ、さまざまな分野の人々の連携と協力で「植えて、育てて使い、また植えるといった『緑の循環』が広く実現することを期待します」と述べた。
 植樹祭では初めての収穫行事が行われ、御用地に運び込まれたクロマツの木に陛下がノコギリで切り込みを入れた。このクロマツは昭和天皇が50年前に島根県で開かれた植樹祭で苗木を植え、1991年の全国育樹祭で皇太子だった陛下が枝打ちをした木だ。

◆苗木の手植えは赤坂御用地で

 恒例のお手植え、お手まき行事では、木製プランターが用意され、陛下は島根の神話に登場するスギとコウヤマキ、皇后さまはヤマザクラとシャクナゲの苗木を植え、クロマツなどの種子をまいた。プランターは島根県に運ばれ、苗木を植樹会場に植え替える。
 今回の植樹祭は昨年開催の予定だったが、コロナ禍で1年延期された。宮内庁によると、両陛下のリモート参加のため、地元テレビ局の中継設備を利用した。(阿部博行)

 全国植樹祭 国土緑化運動の中心行事として1950年に始まり、都道府県の持ち回りで開催。昭和天皇は第1回から出席し、68年の秋田大会は震災の影響で欠席する代わりに植木鉢に植えた苗木を利用。88年の香川大会は皇太子時代の上皇さまが代理で出席。89年から上皇さまが引き継ぎ、2019年の愛知大会は同年5月に即位した天皇陛下が出席された。天皇が会場に足を運べなかったのは今回の島根大会で3例目。

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