学校再開にも教師、生徒らは抵抗…ミャンマークーデターから4カ月 国軍の正常化アピールの裏で

2021年6月1日 06時00分

ミャンマーの最大都市ヤンゴンで5月24日、国軍に抗議するデモの参加者たち=AP

 【バンコク=岩崎健太朗】クーデター後の政情不安が続くミャンマーで、国軍が混乱収拾のアピールを強めている。政変から1日で4カ月。大規模デモは減少し、都市部の人通りも回復した。民主派の市民は散発的な抗議活動や武装抵抗で国軍統治を拒否する姿勢を示している。

◆市民の犠牲者840人以上、4409人が拘束

 「国際社会に受け入れられ、民主主義に道筋をつける施策を加速している」。5月28日付の国営紙はクーデター以降の統治を称賛し「国民は理解する必要がある」と主張した。市民の抵抗が長期化し、経済や社会が疲弊。国軍はようやく夜間外出禁止令や通信規制を緩和し、正常化を取り繕うことに懸命だ。
 現地の人権団体の30日時点のまとめでは、クーデター以降、少なくとも840人の市民が殺害され、現在も4409人が拘束されている。
 最大都市ヤンゴンなどでは大規模な弾圧や衝突は影を潜めたが、市民不服従運動(CDM)などで抵抗する医師や教師らの拘束は続いている。5月に入り、警察や行政機関などを狙った爆破事件も頻発。国軍は、国内外の組織に扇動された「一部の過激派」の犯行とする一方、「本意でなく抵抗に加わった者は寛大に扱う」と懐柔策もみせる。

◆民主派は各地で蜂起

 各地では、民主派が設立した「挙国一致政府」(NUG)の呼び掛けで住民らによる「防衛隊」が蜂起。少数民族武装勢力と連携する動きもあり、東部カヤ州や北西部チン州で戦闘が激化し、北部カチン州や南東部カイン州などを含め全土で10万人以上の国内避難民が出ている。
 国軍は6月1日から公立学校を再開する方針。だが、地元メディアは「教員の半数以上が職務復帰を拒み、生徒の9割が登校を拒否」と伝えた。CDMを続けるヤンゴンの小学校の女性教諭(32)は「収入も途絶え、仕事に戻った同僚もいる。逮捕の恐れがあり自宅に戻れないが、市民の勝利を信じてあきらめない」と話した。

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